ソフィア・コッポラが監督した、ちょっと不思議なGapのホリデーCM映像!
カラフルで温かく、かつ不思議な雰囲気を纏ったGapのホリデーCMキャンペーン映像を、映画監督のソフィア・コッポラが手がけました。Gapが今シーズンに展開する「Crazy Stripe(クレイジーストライプ)」のニット製品をキーアイテムとする映像4部作は、家族や恋人・友人たちと過ごす、ホリデーシーズンの一番輝く瞬間にフォーカスしています。映像は30秒または60秒の時間の中にパーソナルなワンシーンを切り取りますが、そこはアカデミー賞にも輝いたソフィア・コッポラ監督(『ヴァージン・スーサイズ』『ロスト・イン・トランスレーション』 『ブリングリング』)。センスのある映像のなかに、どこかウイットに富んだ、不思議な空間をつくりだしています。
4つの映像のタイトルは「ガントレット」「ヤドリギ」「クルーナー」「ピンボール」。「ガントレット」は一人の若い女性が帰省し、母親やいとこ、叔母に迎えられるシーン、「ヤドリギ」はパーティーでヤドリギの飾りの下に偶然立っていた美しい大人の女性に近づく若い男性の様子を捉えています。クリスマスにヤドリギの下に立った女性にはキスしていい、という欧米の習慣を知らないと、この映像のおもしろさはわかりません。「クルーナー」は流行歌手という意味で、部屋で音楽に合わせて1950年代の古い流行歌を見事に歌ってみせる男の子とそれを唖然として見守る家族を描写、「ピンボール」はチャイニーズレストランでピンボールに夢中になり、どんどんスコアを上げていく20代の女性と、圧倒されながらも見守るボーイフレンドを映します。
ヤドリギの下で女性に近づいた若い男性はキスできるのか? 男の子はなぜ古い流行歌をそんなにうまく歌えるのか、などの疑問は、映像を見ることで解決されたり、されなかったり。こうした映像は今秋Gapがローンチした「Dress Normal」キャンペーンのために、鬼才デイビット・フィンチャ―監督(『セブン』『ファイト・クラブ』『ソーシャル・ネットワーク』)が製作した映像とも共通していて、「ありのままでいられるように着こなす」というスローガンを体現しています。
4つの映像の最後に現れるのはGapのロゴと「You don’t have to get them to give them Gap.(知っているようで知らない、身近なあなたへ)」というキャッチフレーズ。「家族や恋人や友人、そんな大切な人たちのことを完全に理解(get)していなかったとしても、プレゼントを贈る(give)ことはできるんだよ」、というメッセージがちょっと泣けます。アメリカの家族や親密な人たちのホリデーシーズンを映し出したこの映像、オフビートな雰囲気でありつつも、温かい気持ちが伝わってきて、必見です。(Pen編集部)
ソフィア・コッポラの映像をご覧ください。↓
Crooner - Gap Dress Normal - Holiday 2014 - 60 sec
Gauntlet - Gap Dress Normal - Holiday 2014 - 30 sec
Mistletoe - Gap Dress Normal - Holiday 2014 - 30 sec
Pinball - Gap Dress Normal - Holiday 2014 - 30 sec
※ソフィア・コッポラが手がけたGapの映像4部作とホリデーキャンペーン”Dress Normal(ドレスノーマル)”について、各分野で活躍するゲストが語る対談ビデオが公開されました。第一弾(上)はモデルのクリス・ウェブ佳子さんxコラムニストの犬山紙子さん、第二弾(下)はマルチクリエイターの野村訓市さん x 「GINZA」編集長の中島敏子さんです。それぞれが印象に残ったシーンやソフィア・コッポラの映画とファッションについて語ります! 長さは3分ほどですので、ぜひご覧ください(他に約20分のロングバージョンの対談もあり)。