近年、ハイブランドの巨大旗艦店や高級ホテルの進出が相次ぎ、リュクスエリアとして蘇ったシャンゼリゼ。その中心に、老舗百貨店ギャラリー・ラファイエットの新店がオープンした。
ブランドのコーナーが並ぶ従来の百貨店とは異なり、売り場はジェンダーミックスでテーマ別の構成。最先端のクリエイターとブランド、アイコニックなアイテム、若手の注目ブランドにこだわった、いわば巨大セレクトショップだ。さらに総勢300人のスタイリストが買い物をサポート。スマホアプリを通してアドバイスや最新トレンド情報も受け取れる。百貨店の新時代を感じさせるこの店は、いまマストで訪れるべき場所。日本の百貨店がこうなる日も近い!?

バルセロナのミシュラン1つ星レストラン「ロカ・ムー」のシェフだったラファエル・パナティエーリがピザ屋をオープンし、腕利きシェフのピザをほおばろうと連日地元客で賑わっている。「世界のベストレストラン50」で世界一に2度輝いたカタルーニャの3つ星レストラン「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。その姉妹店であり、ロカ兄弟が監修する「ロカ・ムー」で、パナティエーリはカタルーニャ料理を日々つくっていた。しかし、イタリア人の祖父母のピザを食べて育った彼は「いつか自分はピザ屋をやる運命」と悟っていたという。生地はイタリアの小麦粉にこだわり、カタルーニャをはじめ各地の旬の食材を使った斬新なピザを生み出している。

ファストファッションに異を唱え、クラウドファンディングで募集金額の4倍を集め、2015年にスタートした「アスケット」。ベーシックなアイテムに絞り、ネットのみの販売とすることで、価格を抑えながら高品質を実現。着実にファンを増やす中で、このたびフィッティング専門のショールームをオープンさせた。アスケットはブランドの透明化を重視し、生地の産地から縫製工場、仕入れ値など、ほぼすべてを公表している。ジーンズを例にとると、コットンはアメリカ産とオーストラリア産で、製糸は日本の安城市、染織は福山市、縫製はイタリアのウルバーニアでと、トレーサビリティを明記している。次世代型ブランドをまずは試着してみたい。

国家の綿密な都市計画によってこの国の街づくりが行われてきたことはよく知られているが、それを一手に司っているのが、都市再開発庁（URA）という機関だ。URAセンター内のギャラリーは一般公開されており、市街地の街並みを再現した精巧な模型は、シンガポール国民のみならず観光客の関心も引きつけている。このほど発表された今後10～15年の国土計画に合わせ、ギャラリーの展示がリニューアル。地図模型と映像がシンクロし、プロジェクションマッピングによって開発状況が示される地図も新たに設置された。これでシンガポールという国がなにを目指しているのか、容易に理解できる。建築ファンにはたまらない展示だ。

ごみを極力生み出さないようにするゼロ・ウェイスト（ごみゼロ）。徳島県・上勝町の取り組みが世界的に有名だが、環境先進国と言われるここドイツ・ベルリンにも国内初のごみゼロを掲げるヴィーガンレストラン「フレア」が去る3月にオープン。早くもファンを獲得している。開店前の改装の段階からプラごみが出ないように心がけ、家具はすべてリサイクル品。食材はできる限り丸ごと使い、種や皮などは発酵食品をつくる際に活かす。それでも出た生ごみは店内に設置したコンポスト（堆肥）製造機にかけ、完成した堆肥は店内の観葉植物に使ったり、食材を仕入れる農家にも提供する。野菜だけでもおいしいと満足度が高い料理も人気の理由だ。