現代人だからこそ見たい妖怪!? 「見えないものへの畏れ」を体感する妖怪テーマパークが東京に!
昨年、93歳でこの世を去ったマンガ家・水木しげる。『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』といったヒット作を生み出した日本マンガ界の重鎮であり、同時に妖怪研究家としても有名だったのは周知の通りです。
自然とともに生きてきた日本には、全国各地に数多くの民俗的伝承や伝説が残されています。『体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界』は、そんな日本人の心の奥底に息づいている「見えないものへの畏れ」を、水木しげるが描いた怖くてユーモラスな妖怪たちを通じて体感するテーマパークです。本イベントが初めて開催されたのは12年の台湾。日本同様に自然を愛し、畏れる文化を育んできた台湾からスタートした、この妖怪博覧会は大きな話題となり、翌年には大阪にも上陸。合計58万人にも及ぶ観客を動員しました。
ついに東京で開催される本イベントの展示内容は、日本人なら誰もが知っている「鬼太郎」の誕生を詳しく解説する「鬼太郎大百科」コーナーから始まり、水木作品の複製原画や多様なグラフィックの展示演出で、全国各地の多種多様な妖怪たちを紹介する「日本の妖怪たち」。リアリティ溢れる立体物で表現された妖怪たちに出会えるファンタジックな「妖怪屋敷」や「妖怪の森」。世界中の伝承に残「冥界(死後の世界)」を巡る体験アドベンチャー「水木しげるの冥界ワールドツアー」などなど。幼少期の水木少年に、妖怪の話を語り聞かせた近所のおばあさん、通称「のんのんばあ」が解説する音声ガイド「のんのんばあの妖怪ツアー」(別料金)も、ぜひ体験したいところ。本イベントは、奇妙で楽しい妖怪世界を、存分に体感できるテーマパークなのです。
妖怪とは、人を怖がらせるだけでなく、自然や先人たちを畏れ敬うための歴史へのアクセス装置でもあります。水木妖怪が子供たちだけでなく、大人にも人気が高いのは、どんなに文明が発達しても、豊かな自然を大切にする日本人の精神性の表れと言えるでしょう。いろいろと厄介ごとが山積する東京の現代人に、一息つかせてくれるのも、妖怪たちの妖しい特殊能力なのかもしれませんね。(幕田けいた)
「体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界」
開催期間:7 月26 日(火)~8 月29 日(月)
開催場所:池袋・サンシャインシティ ワールドインポートマートビル4F 展示ホールA
開催時間:10時~18時(入場は17時30分まで)
料金:¥1,200(前売券)、¥1,500(当日券)
http://gegege-daiyoukai.com/