自転車を買えば補助金も! ミラノ市が進める、交通機関の...
MILAN ミラノ

自転車を買えば補助金も! ミラノ市が進める、交通機関の混雑対策がすごい。【コロナと闘う世界の都市から】

文:坂本きよえ

拡張された自転車用レーン。自転車の購入者には補助金が出されることから、現在ミラノの自転車ショップの前には長蛇の列ができている。photograph by Kiyoe Sakamoto

新型コロナウイルスにより、ヨーロッパの中で最も被害を受けた地域のひとつと言われているミラノ。人々が密集する公共交通機関の混雑を緩和させるため、ミラノ市は歩行者と自転車のためにのべ35㎞の道路の拡張を発表した。ペッペ・サラ市長は市民向けのビデオメッセージで「1万5千人を超える地方自治体労働者のほとんどがリモートで作業できるよう、都市は緑をキーワードにし、人間らしい生活を考えて自転車やカーシェアリングなどの利用を推奨し、市民が安全に移動できる街をつくりたい」と呼びかけている。

発表後は自転車を購入した人には市が60%の補助金を出すなど、あらゆる手を尽くして自転車利用を推進。道路工事はまずミラノの中心に当たるサンバビラから北東のセストマレッリ間、バスティオーニとポルタジェノバまで行われ、6月にはブエノスアイレス通り、7月の終わりには北のセストマレッリに至り、残りの工事も順次進めていくという。

今回のプロジェクトは、都市インフラの弱点を回復することも目的とされている。現在の自転車用道路の限界を認識しているというミラノ市は、9月までに23㎞、残りも年内で工事完了予定というスピード感で、状況の改善を目指している。

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