人気デザインホテルをホームオフィスに! リモートワークに最適なサービスがスタート【コロナと闘う世界の都市から】
6月25日から夏休みに入ったドイツの首都ベルリン。新型コロナウイルス感染拡大のための措置も緩和され、EU間の国境も再び開き、旅行をすることも可能になった。しかし、ドイツ人の約半数が第2波に懸念を抱いており、復調の兆しは見えるものの旅行・観光業界はまだまだ苦境が続いている。
ドイツ・ホテル・レストラン協会の「Dehoga」によれば、3月15日から6月19日までの間、ベルリン市内のホテルの稼働率は12.2%。昨年度の同時期は82.9%で、7割以上の減収となっている。ミュンヘンでは 62.5%の減収、フランクフルトは56%と、他都市と比べても厳しい状況だ。そこでこの状況を打破すべく、ホテルの空室をホームオフィスとして利用できるプラットフォーム「Seatti」がスタート。リモートワークになったけれど自宅では集中できない……という人に好評を得ている。
ミュンヘン工科大学の卒業生によるスタートアップ企業が始めたこのサービス。 もともとは昼間、仕事で不在にしている人の部屋を、仕事場としてほかの人に貸し出すサービスだったのだが、コロナ禍のいま同じサービスをホテルに応用してみたら?というアイデアから生まれたという。
2014年のオープン以来満室が続いていた人気のデザインホテル「25hours Hotel Bikini Berlin」のマネジャー、フランセスカ・シアノは「予約客は毎週のように増えていて、8割の部屋が埋まることも。ホームオフィスとして宿泊なしの利用でも、ミニバーやカフェの使用、MINI(車)の貸し出しなど宿泊客と同じサービスが受けられます。ホテルにまたお客さまを迎えることができて嬉しいですね」と、喜びの声を寄せている。
ベルリン子にとっては、気になっていたホテルを試す絶好のチャンス。しかし、多くのホテルはなによりも寛ぎ感重視。たとえば「25hours Hotel Bikini Berlin」はドイツの大御所デザイナー、ヴェルナー・アイスリンガーがデザインを手がけたもので、室内にはハンモックがあり、眼下には動物園の緑地、最上階には街を一望できるバーを併設する。これなら仕事をせず、昼間からついリラックスしてしまうかも⁉