1位.海へ来なさい (『スニーカーダンサー』収録)
2位.夢の中へ (シングル「夢の中へ」収録)
3位.少年時代 (『ハンサムボーイ』収録)
広告、舞台、絵画、エッセイなど、さまざまな分野で言葉とイメージに向き合う大宮エリーさん。10代の頃、斉藤由貴がカバーした井上陽水の名曲「夢の中へ」に共感したという。
「明るそうで、実は明るくないですよね。谷川俊太郎さんの詩『二十億光年の孤独』に通じるものがあり、その頃の漠然とした不安感と、とても合っていた。十数年後、フェスで生の陽水さんが歌うのを聴いて、『はいつくばって探しても見つからないんだからいっそ踊っちゃえ』というメッセージの深さが理解できた。『海へ来なさい』は、まるで牧師が諭しているようで、縦書きにしてページをめくって読みたいですね」
また思い出の曲として「少年時代」を挙げる。
「昔好きだった人や幼馴染みのような不変の存在。尾瀬沼への林間学校の時に歌った曲で、夏草の青い匂いを思い出します。同時に、学校に居心地の悪さを感じ、心ここにあらずだった『まぼろし感』も甦る。私の思春期そのもの、テーマソングです」
こちらの記事は、Pen 2020年5月1・15日合併号「【完全保存版】井上陽水が聴きたくて。」特集からの抜粋です。