ブラウンの100周年を記念し、歴代のプロダクトが並ぶ展覧会が開催中。
ドイツの家電メーカー、ブラウン(BRAUN)が今年で創業100周年を迎える。各地で展覧会が企画されているが、ドイツデザインを代表するミニマルな機能美を堪能するなら、ベルリンのプライベートコレクション「エッテル・デザイン・ミュージアム」を訪れてみてほしい。1950年代〜80年代までの約1200点のブラウン製品が一堂に会する。
ブラウンのデザインが一新されたのは、1951年にエルヴィンとアルトゥールのブラウン兄弟が創業者の父親から会社を引き継いでからのこと。エルヴィンの戦友だったフリッツ・アイヒラーが、初代デザイン・ディレクターに迎えられたことが大きな転機となったのだと、このコレクションを所有する元美術教師のヴェルナー・エッテルは言う。
アイヒラーは、バウハウスで学んだヴァーゲンフェルトやヒルヒェといったプロダクトデザイナーを招聘した。また、バウハウスの精神を継ぐウルム造形大学からグラフィックデザイナーのオトル・アイヒャーを呼んで、ロゴや書体などのいまで言うコーポレートデザインを担当させた。
そして1955年、若干23歳の建築家ディーター・ラムスがデザイナーとしてやってくる。彼は新しい技術や素材を積極的に取り入れ、説明書を読まなくてもパッと感覚的に自然と操作できるような、わかりやすく主張しすぎないデザインを次々と生み出した。「グッドデザイン」はブラウンのトレードマークとなり、ラムスはそれを代表する顔となったのだ。
ブラウンデザインのファンお気に入りのプロダクトがずらりと並ぶ今回の展示。20代の若い世代には、ミニマルなものだけでなく1970年代に生まれた流線型のデザインも人気があるそうだ。
デザイン好き垂涎のコレクションをまとめて見ることができる絶好の機会、お見逃しなく。
エッテル・デザイン・ミュージアム
「ブラウン100周年、ブラウンデザイン友の会会員のお気に入り」展
開催期間:2月1日〜7月26日
開催場所:Braun-Sammlung Ettel Museum für Design
Elberfelder Strasse 37, 10555 Berlin
開館時間:11時~17時
休館日:火〜土
入場料:無料
www.braundesignsammlung.de