【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
盗難や戦争の犠牲になり姿を消した美術作品は多い。アート・ブロガーである著者が、その経緯や関係者の心理を解説する。『モナ・リザ』をルーヴル美術館から奪ったイタリア人は「イタリアに取り返すためだ」と強弁し、同国民から猛烈に支持された。ナチスが美術品400万点を略奪した背景には、芸術家志望だったヒトラーの劣等感があると指摘。親友ドガが描いた『マネとマネ夫人像』を切り裂いたマネの心理については諸説を紹介する。消えた作品の裏には人の欲望が渦巻いている。
スマホ越しの妄想恋愛を描き、SNS上でバズった話題作を収録。