映画「12-12-12 ニューヨーク、奇跡のライブ」で考える、いますべきこと。
映画の中で、彼らは、ハリケーン「サンディ」に「クソくらえ」と歌い上げ、現地で救助にあたった消防団や清掃員らをヒーローとして讃えました。そして、声高らかに、笑って未来への架け橋を描いてゆきます。リーダー的役割を担うのは、ポール・マッカートニーやストーンズといった大御所で、しかもアメリカへのチャリティーを仕切る自らを「僕たちイギリス人なんだけど」と笑い飛ばしています。
我が国でも、痛ましい事故の傷跡は癒えるどころか、いまだ問題は解決していません。事故直後、お祭り騒ぎのような消費活動は自粛され、事故に関するコメントが禁句であるかのような空気さえ流れたように思います。「サンディ」と我々の置かれている現状は異なるので、同じ振るまいや状況が当てはまるとは思いませんが、いいたいことは口にし、それに対して議論をし、賞賛すべき人やものは賞賛し、なにより年齢や国を超えて自主的にそれぞれが助け合うことの大切さ、そして「笑顔のパワー」を、このライブ映像は教えてくれます。
「ひとりで歌っても何の意味もないけれど、ステージで歌うと金になる。だから俺は出る」。リハーサル時にビリー・ジョエルが言ったひとことは、実に明確で、プロとはどういうことであるのか、そしてそのプロとして自分が動くことの効果を知ることは大切であることを素直に伝えます。笑門来福。この映画を観て、今年来るべき困難をどう乗り切りますか? 笑いを絶やさず、パワフルに乗り越えてほしいと思います。(Pen編集部)
-
©2013 Robin Hood Foundation All Rights Reserved
『12-12-12 ニューヨーク、奇跡のライブ』
製作総指揮:ポール・マッカートニー
監督:アミール・パーレフ、チャーリー・ライトニング
出演:ポール・マッカートニー、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、エリック・クラプトン、ビリー・ジョエル、アリシア・キーズほか
2013年 アメリカ映画 1時間46分 配給:トランスフォーマー
1月16日(金)~TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次ロードショー