NGOとして2005年に発足し、現在は国立図書館の付属機関として運営されているアジアン・フィルム・アーカイブ。このほど歴史建築の保全改修を終えたナショナル・アーカイブビル内に、専用の上映シアターを得て移転オープンし、映画ファンを喜ばせている。緑に囲まれたフォートカニングの丘の麓に佇むロケーションと、自然光があふれる開放的なエントランスも魅力だ。映画はショッピングモールのシネコンで見るのがもっぱらであるシンガポールにおいては、その体験も新鮮。アジアのモンスター映画を特集したプログラムなど、新旧を網羅した興味深いラインアップに加え、ワークショップやイベントも随時開催予定。今後の展開が期待される。

東西冷戦の象徴だったベルリンの壁。その崩壊から30周年を迎え、市立博物館のエフライム宮殿で興味深い展覧会が始まった。壁が崩壊した記念日の11月9日まで開催される『東ベルリン-半分の首都』。分断の歴史や薄れゆく記憶を呼び起こす貴重な展示だ。
壁が存在した1960年代から89年までの、東ベルリンの日常生活にスポットを当て、なにげない街の情景を切り取っている。路面電車に乗って街並みを撮った映像や、カラフルなショッピングバッグのコレクション、東ベルリンの象徴的な存在である人民議会の建物「共和国宮殿」内のカフェバーを再現したコーナーなど。個人的な思い出の品を並べた展示もあり、当時の空気が蘇ってくるようだ。

夏の到来とともに、アイスクリーム屋がいたるところに出現するニューヨークで、人気を集めているのが日本式のかき氷。こちらではふわふわの氷が珍しい。抹茶ブームの後押しもあって、最近巷の和食店で見かけるようになり、じわじわ広まってきた。
そんな中、日本式のかき氷専門店「ボンサイカキゴオリ」がオープンし大盛況。日本を訪れた際にかき氷に感銘を受けたというこの店のオーナー、NYには似て非なるかき氷しかないと、自分で店を開いてしまったという。定番の抹茶をはじめ10種類の味があり、スイカやブルーベリーなどオリジナルもある。この日本式かき氷、ラーメン、寿司に続きジャパニーズフードとして定番化するかも!?

19世紀の香り漂うプロダクトと店づくりで知られるビュリーが、本拠地パリで新たなプロジェクトを発表した。それはルーヴル美術館とのコラボレーション。8人の調香師が、自由に選んだルーヴルの所蔵作品からインスパイアを得て、香りをクリエイトした。『サモトラケのニケ』『グランド・オダリスク』『大工の聖ヨセフ』など、テーマになったのは3つの彫刻と5つの絵画作品だ。
8つの香りは、水性香水、キャンドル、香りのアラバストルストーン、紙ソープ、ポストカードの5つのアイテム。ルーヴル美術館の地下にオープンした期間限定ショップだけで購入できる。いにしえのミュージアムの趣をたたえた店で、ルーヴル見学を締めくくろう。

平日の昼食でも2時間はかけているイタリア人。しかし、ここミラノでは、食事に時間をかける人が最近は少なくなってきた。そんな時に便利なのがイートインだ。
ミラノではベーカリーのイートインが多く、フルーツ、サラダなどと一緒にランチを楽しめる。なかでもポルタ・ジェノバ駅の近くにある「アンテリ」は、なくなり次第パンを焼くシステムで、約80種のパンや菓子が焼きたてで食べられると評判がいい。特に人気があるのはイタリアでは珍しいウィンナーがのったパン生地のピッツァ。イタリアのライスコロッケ・アランチーノなども取り揃え、なかなかの充実ぶりに、うっかり長居してしまうかも?!