壁崩壊から30年の節目に、分断の歴史を回顧する。
BERLIN ベルリン

壁崩壊から30年の節目に、分断の歴史を回顧する。

文:河内秀子

展示は、東ベルリンの街の500分の1サイズの模型からスタート。テレビ塔や高層ホテルなどいまも残るランドマークも確認できる。photograph by Gianni Plescia

東西冷戦の象徴だったベルリンの壁。その崩壊から30周年を迎え、市立博物館のエフライム宮殿で興味深い展覧会が始まった。壁が崩壊した記念日の11月9日まで開催される『東ベルリン-半分の首都』。分断の歴史や薄れゆく記憶を呼び起こす貴重な展示だ。
壁が存在した1960年代から89年までの、東ベルリンの日常生活にスポットを当て、なにげない街の情景を切り取っている。路面電車に乗って街並みを撮った映像や、カラフルなショッピングバッグのコレクション、東ベルリンの象徴的な存在である人民議会の建物「共和国宮殿」内のカフェバーを再現したコーナーなど。個人的な思い出の品を並べた展示もあり、当時の空気が蘇ってくるようだ。

Museum Ephraim-Palais

Poststrasse 16,10178 Berlin
最寄り駅:KLOSTERSTRASSE
TEL:030-2400-2162
開館時間:10時~18時(火、木~日) 12時~20時(水) 
休館日:月
料金:一般7ユーロ
※開催中~11/9
https://ost.berlin

壁崩壊から30年の節目に、分断の歴史を回顧する。