犬にとってはおそらく天国だったベルリン。リードに縛られることなく、道路も自由に走り回ることが許されていた。だが今年に入って新しい法律が施行され、その自由にも終わりが告げられた。　
新法のポイントは、リードの着用だ。あらゆる公共の場で犬にリードをつけることが義務付けられたのだが、なかにはリードが必要なドッグランまであるという厳しいもの。ただし、飼い主が「犬免許」と呼ばれる認定書を取得すれば、人が少ない場所に限り放し飼いOK。また法律が制定された2016年7月22日以前から飼われていた犬には着用義務がないという、ややこしい点も散見される。罰金は25ユーロと少ないものの、犬好きの間では波紋を呼んでいる。

近年の中国では、義務教育の教科内容で古典の割合が大幅に増えている。そんな背景もあってか、子ども向けの古典教育絵本がブームだ。なかでも発売から約半年で50万部を超えるベストセラーになったのが、地図と古典を組み合わせた編集がウリの『蔵在地図里的古詩詞』（地図に隠れた古詩）。地図上で88カ所を巡りながら180編の古詩を学ぶ4冊セットの本だ。ヒットの理由は、大人の読み物としても役立つからといわれる。古典教育が重視される現在の子どもたちに比べ、特に1980年代生まれの親世代は、実は古典が苦手な人がとても多いという。子どもについていくのに必死だからこそ、親子で学べる古典絵本が家庭の必需品になりつつあるのかも。

食研究家のアンドレア・グラッツィアーノが手がけるシチリアで人気の名店が、ついにミラノに上陸。厳選されたシチリアの食材を使用しているのがポイントだ。
サラミやハム、チーズ、野菜などの100種近い食材を直接生産者から仕入れている。そのため、季節やタイミングによってメニューが変わる。たとえばシチリア特産の、野生のブタのベーコン「マイーノ・ディ・ネブリ」は、入荷した時しか味わえない。料理は、素材の味が引き立つパニーニやハンバーガーなどシンプルなものが中心だ。ソースやオリーブオイルなど店オリジナルの調味料も販売。シチリアが生んだ恵みを丸ごと味わえるとあって、食通が押し寄せている。

1928年開業の映画館を再利用した「ナイトホーク・シネマ」は、最近ニューヨークに増えつつあるインディペンデント系シアターの先駆者的存在だ。2年間のリノベーションを実施。市より、禁止されている映画館でのアルコール取り扱いを特別に認可され、本格的な食事と酒を楽しめるシアターへと進化した。
館内には7つのスクリーンがあり、その時上映中の映画や俳優にインスパイアされたメニューを楽しみながら、映画鑑賞が可能だ。さらに併設のバーはチケットを買わずとも利用でき、窓の外に広がるプロスペクトパークを見渡しながら軽く一杯飲める。映画館に足を運ぶ楽しさを思い出させてくれる、とっておきのスポットだ。

数々の高級ブランドのブティックが軒を連ねるボンド・ストリート。ここにアレキサンダー・マックイーンの新しい旗艦店がオープンし、話題を呼んでいる。
インテリア・デザインはクリエイティブ・ディレクターのサラ・バートンと建築家スミルハン・ラディックとのコラボによるもの。木の質感を活かした空間に、各フロアをつなぐガラスの円柱やらせん階段の曲線が際立つ。多数配置されたマネキンがランウェイのような動きを与えているのも印象的だ。1階と2階がショップ、3階には展示スペースがあり、アーカイブの披露やトークイベントが行われるという。創造の源にも触れられる、貴重な場所が誕生した。