【Penが選んだ、今月の観るべき1本】
長い服役生活を終えて家族や友人たちと隠遁生活を送っている、かつての暗黒街の顔役、アル・カポネ(1899-1947)。梅毒による認知症を患っていたが、隠し財産を疑うFBIに監視され続けていた。幻覚と現実の間をさまようカポネの脳内をイマジネーション豊かな映像で表現し、伝説の男の晩年を描く。奇行を繰り返しながら死の影を纏っていくカポネを、トム・ハーディが鬼気迫る様相で演じきった。
役所広司の名演技に引き込まれ胸かきむしる傑作『すばらしき世界』。
『カポネ』
監督/ジョシュ・トランク
出演/トム・ハーディ、マット・ディロンほか 2020年 アメリカ・カナダ合作映画
1時間44分 2月26日より新宿シネマカリテほかにて公開。
https://capone-movie.com/