目次
空間 名席を訪ねて知る、茶室というデザイン
有楽苑 如庵――アイデアに溢れた、 “小気味”よい空間。
大徳寺 三玄院 篁庵――ポスト利休を象徴する、開放的な茶室。
妙喜庵 待庵――わずか二畳に凝縮された、利休の美意識。
大徳寺 孤篷庵 忘筌――時代の変化を取り込む、巧みなデザイン
名席のディテールを伝える、「起こし絵図」
“真・行・草”で知る、茶室という空間。
二条城 黒書院――茶の湯の空間は、書院造りに遡る。
大徳寺 孤篷庵 直入軒――落ち着いた品格が漂う、遠州の書院造り。
大徳寺 聚光院 閑隠席――利休の精神を、随所に感じる草庵。
表千家 不審菴――立体的な天井と、端正な柱が美しく調和。
桂離宮/修学院離宮――茶室と住居が融合した、ふたつの離宮。
床のしつらえにも“真・行・草”がある。
匠が工夫を凝らした、茶室建築の変遷。
現代の茶室空間に、求められるものは?
クリエイターが提案する、モダン茶室。
佐川美術館「樂吉左衞門館」
――水没する小間と水上の広間が、非日常へと誘う。
隈研吾「TEEHAUS」/「浮庵」
――茶室は、素材のよさや可能性を見極める実験室。
椅子とテーブルの茶の湯、「立礼(りゅうれい)」は是か非か。
利休時代、こんな自由な茶室があった!――黄金の茶室/蛍籠
さらに理解を深める、キーワード集。〔一〕
道具
◇茶碗◇茶碗はどのように、変遷してきたか。
樂茶碗――15代続く茶の湯の理想形は、いまなお進化中。
高麗茶碗――茶人たちが見出した、「不完全」という名の美。
国焼茶碗――萩や唐津など、日本で開花した個性豊かな器。
◇茶筅◇カタチに秘められた、流派による美意識。
◇掛軸◇書のなかに、茶会のテーマを象徴する。
◇薄茶器◇茶の湯の奥深さを示す、ミニマルなフォルム
◇濃茶器◇一国一城の価値もあった、ブランド茶入。
◇水指◇“オンリーワン”のためなら、海外発注も。
◇釜◇鋳物ゆえに豊富な、造形のバリエーション
◇茶杓◇茶人自ら手で削る、究極の造形美。
◇箱書◇茶人の心意気が、道具の価値を高める。
◇自然素材◇「使い捨て」にこそ、もてなしの心が宿る。
◇茶人好み◇茶人がアート・ディレクションした名品たち。
◇見立て◇「見立て」「やつし」「取り合わせ」の醍醐味。
さらに理解を深める、キーワード集。〔二〕
花 「花」と「茶の湯」、その絢なる関係とは。
さらに理解を深める、キーワード集。〔三〕
菓子 季節を表し、一期一会の茶席を彩る。
さらに理解を深める、キーワード集。〔四〕
懐石 茶事のための料理、「懐石」を読み解く。
◇盃・椀◇一瞬にして目を奪われる、ユニークな意匠。
◇箸◇崇高な思いが生んだ、機能美の極致。
互いの美意識を交わす、“一客一亭”の茶会。
さらに理解を深める、キーワード集。〔五〕
抹茶 お茶に込められた、もてなしの心。
いちばん美味い抹茶は、ここで作られる。