ジャパン・メイドの酒が面白くなってきた。いまや日本各地でつくられるようになったワインは、固有品種と独自の仕込みによって、ヨーロッパのシャトーと肩を並べる完成度に。ジャパニーズウイスキーを世界の檜舞台に押し上げたのは、長年のたゆまぬ努力と情熱に加え、「ミズナラ樽」という日本のオリジナルフレーバーが大きな要因だろう。長い伝統を誇る日本酒や泡盛にも、新しい飲み方を想定して酒づくりを行う蔵元が現れている。世界中のよいものを解釈し、自分たちのものにする日本人の感性とものづくりーーそれはジャンルを超えて生み出される「ニッポンの美酒」に確実に生きている。昔は広くもてはやされた「洋酒」という言葉が最近、懐かしく感じるのは、世界に誇れる美酒が、日本各地に次々と生まれているからかもしれない。
目次
ニッポンの美酒。
個性はローカルにあり、
ニッポンの美酒MAP
Wine ワイン
女性醸造家の尽きぬ情熱が、
世界を驚かせた。
進化する日本のスパークリング、
飲むべき12本。
気候と土地にあう4品種から、
実力派が生まれる。
Sake 日本酒
人気のスパークリングは、
シーンに合わせて選ぶ。
世界で勝負できる、
「熟成酒」をいま再評価したい。
Craft Beer クラフトビール
ブルワーの独創性が、
地域の味をつくり出す。
Whisky ウイスキー
ウイスキーの奥深さを
教える西麻布のバーへ。
ジャパニーズウイスキーは、
人生の伴侶である。 文・島地勝彦
ミズナラの樽が放つ神秘が、
世界を虜にする。 文・島地勝彦
日本人が抱く、
原風景へとつながるフレーバー
Craft Gin クラフトジン
個性ある味わいを求めるなら、
ジンも「クラフト」がいい。
Spirits スピリッツ
こだわりの国産スピリッツは、
ボトルも美しい。
Awamori 泡盛
沖縄の島々でつくられる、
「泡盛」は日本最古の蒸留酒。
琉球王国から続く酒の、
多彩な飲み方を知る。
島民に愛され続ける水と製法が、
酒を輝かせる。
自分好みの古酒へと、
「育てる」楽しみもある。
思い入れある私の愛する酒、公開します。
田村 淳(ロンドンブーツ1号2号) タレント
小山薫堂 放送作家/脚本家
高田 秋 モデル/タレント
野口 健 登山家
福田充徳(チュートリアル) お笑い芸人
ほか
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02【 生物多様性 】
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両天秤の腕時計 Vol.38 ─── 並木浩一
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創造の挑戦者たち。34
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