バング&オルフセンのオブジェのようなスピーカー、コンパクト化したデビアレのアイコンモデル、ソノスとHAYのカラフルなコラボレーション。デザイン・音ともに驚きを感じるワイヤレススピーカーが側にあれば、音楽の楽しみ方がさらに豊かになるはずです。
いまやオーディオの主流は、ワイヤレス。ヘッドホンもイヤホンも、そして高音質スピーカーも、スマートフォンから簡単に音楽を楽しめるスタイルがメジャーになりました。そんななかでも、さらにひと工夫ある進化系スピーカーが、最近注目されています。今回は、デザイン・音ともに個性が光る、3つのスピーカーをピックアップしました。
バング&オルフセンの「ベオサウンド・エッジ」
もはや彫刻作品のような佇まい。デンマークのオーディオブランド「バング&オルフセン」から登場した、円形スピーカー「ベオサウンド・エッジ」。この直径約50cmスピーカーは、照明デザイナーとしてよく知られる、マイケル・アナスタシアデスによるデザインです。アナスタシアデスいわく、アイデアのインスピレーションは、立ったまま転がらずにバランスを保つ1ポンドコインから。ミニマルな円形を引き締めるのは、ブランドにとってアイコニックな、アルミニウムの素材感です。さりげないインターフェイスは、表面をタップすることで、曲の再生や停止などが行えます。全体を手で転がすことで、音量を調整できるインターフェイスもユニークです。
90年以上、音を追求し続けてきた同ブランドにとって、このモデルは、ワイヤレススピーカーの頂点とも呼べるもの。360度スピーカーとして部屋全体でBGMを楽しむことも、どちらか片面からだけ音楽を流すこともできます。床置きとしても、施工をすれば壁掛けとしても使用することもOK。スピーカーの心臓部に採用されたのは、同社がこの製品のためにつくり上げた新技術の「アクティブバスポート」。繊細な音域も、パーティサウンドも、音量によって忠実に表現してくれます。
デビアレの「ファントム・リアクター」
白く丸みのある、レトロフューチャーなフォルム。装飾的な外観はまるで美容家電のようですが、その見た目を裏切る重低音は、小型モデルでも健在です。フランスのスタートアップ企業「デビアレ」は、ワイヤレススピーカーの「ファントム リアクター」を2018年11月に発表しました。世界的な人気商品の「ファントム プレミア」のコンパクトモデルです。コンパクトなサイズ感ではあるものの、出力は上位モデルで900W、再生可能な周波数は18Hz~21kHzと、かなりのハイパワー。WiFiだけでなくBluetoothにも対応しているので、スマートフォンからすぐに音楽を流すことができます。
驚くのは、小さなボディからは考えられない大音量と、振動を感じるほどの重低音。パーティルームなどでも、十分に活躍してくれそうです。デビアレの100名の技術者の総力が結集し、メイド・イン・フランスにこだわったハイファイ・オーディオです。
ソノス×HAYの「ソノス・ワン・ヘイ・リミテッドエディション」
カリフォルニアのオーディオブランド、ソノスから、HAYとのコラボレーションモデルが登場しました。今回の限定モデルは、コンパクトなスマートスピーカーの「ソノス・ワン」がベース。書庫でも、ベッドサイドでも、あるいは防湿設計のためバスルームや屋外のテラスでも、専用アプリから環境に合わせたチューニングができる仕組みです。アマゾンアレクサも搭載されているので、音声操作での音楽再生も可能。もちろん、スマートスピーカーとして使用することもできます。
限定モデルの特徴は、カラーバリエーションと、ロゴの位置です。ソノスの通常モデルは白・黒の2色ですが、限定モデルはカラフルな5色から選べます。HAYのクリエイティブディレクター、メテ・ヘイがこだわった、部屋に調和させることも、コントラストを与えることもできるカラーリングです。
また、細かいところながら注目したいのが、ロゴの位置。通常のソノス・ワンでは、正面位置にSONOSのロゴがありますが、今回のモデルではHAYのロゴとともに、背面に配置されています。部屋のインテリアの一部になるスピーカーだからこそ、このような細部の気遣いは嬉しいポイント。ソノスの技術と、ヘイの美意識がマッチして生まれた、新しい音楽との暮らし方です。