ルイ・ヴィトンのヘリテージを象徴するアイテムと、アップデートの達人、ヴァージル・アブローの手でモダンに生まれ変わった最新アイテムを紹介します。
ルイ・ヴィトンの伝統的なアイテムに絶妙なアレンジを加え、まったく新しいモダンなアイテムに生まれ変わらせるのが、ヴァージル・アブローの真骨頂。ここではそんな最新コレクションから厳選した5アイテムと、変わらず愛されるルイ・ヴィトンの定番アイテムにフォーカスしました。
時代を巧みに捉える、 絶妙なアップデート術。
今シーズン、ヴァージル・アブローは現代のライフスタイルを象徴するような、新たなバックパックを生み出しました。メゾンのヘリテージを代表するアイコニックな旅行用トランクは、小型にリサイズされ、ヌメ革のショルダーストラップを取り付けたモダンなスタイルのバックパックへと生まれ変わりました。旅の移動時はもちろん、街中でもデイリーに使いやすいです。時を超えた永遠のアイコンを、ハンズフリーで軽やかに持ち歩けるのは、なんとも魅力的です。
製品詳細:「ソフトトランク・バックパック MM」
レインボーカラーのクロスと、レースのように透けたボディが印象的な2種類のバッグ。これらのバッグが、ともに1930年ごろに誕生したクラシックなボストンバッグ、「キーポル」の新作であることに驚きを禁じ得ません。円筒形のフォルムや、本体をぐるりと覆う2本のベルトといったディテールはしっかりと踏襲されています。最小限のアップデートで新しい表情を生み出す手法は、ヴァージルが常々語る“3%”のデザイン哲学を象徴しています。まさに温故知新。伝統と革新の邂逅です。
黒一色のストイックなアートオブジェ。いや、これはショルダーバッグです。あるいはミニトランクと呼ぶべきでしょうか。こうした呼び名など、このアイテムの前ではもはや意味をなさないでしょう。持ち運ぶ荷物を効率的に簡略化できる現代においては、トランクもここまでミニマイズできるのです。ソフトなレザーフレームで囲まれた“モノグラム”のメッシュ素材は、実に上品で繊細。収納した中身の姿をすべて表にさらけ出すこのバッグは、入れるモノを選ぶユーザーのセンスまで問いかけます。
製品詳細:「ソフトトランク」
レインボーカラーは、1970年代から続くLGBTの尊厳と社会運動を表すシンボル。近年では人種の多様性を示す意味でも広く使われるようになっています。デビューコレクション以降、このデザインを繰り返し採用しているヴァージルは、今季もさまざまなアイテムをレインボーカラーで彩りました。マーク・ニューソンによって考案された「ホライゾン」もそのひとつ。このトロリーケースが持ち主とともに世界中を旅することで、人々にダイバーシティな価値観を広めていくことでしょう。
製品詳細:「ホライゾン 55」
永く愛される、ルイ・ヴィトン不朽の名作。
ここからは、変わらず愛されるルイ・ヴィトンの定番アイテムを紹介します。
まずは1930年ごろに誕生した「キーポル」。現在のボストンバッグの原型です。59年に誕生したソフトタイプの「モノグラム・キャンバス」を纏ったこの名品は、新しい顧客を獲得、メゾンのシグニチャーバッグになりました。
製品詳細:「キーポル 55」
マーク・ニューソンが考案した「ホライゾン 50」。誕生は2016年と比較的最近ですが、その後も大胆に進化を遂げたモデルが登場するなど、早くも定番的な人気を誇っています。
製品詳細:「ホライゾン 50」
そして、さまざまなバリエーションが揃う革小物。上の2点が1985年誕生の「エピ」ライン。下2点がメンズライクでシックな色目の「ダミエ・グラフィット」ライン。
製品詳細:右上「ジッピーウォレット・ヴェルティカル」、左上「ポルトフォイユ・マルコ NM」、右下「クーヴェルテュール・パスポール NM」、左下「アジェンダ MM」
2002年に誕生した初のウォッチコレクション「タンブール」は、ルイ・ヴィトンのウォッチコレクションの中でも定番のシリーズ。「タンブール」とは、フランス語でドラムを意味します。
製品詳細:「タンブール オートマティック クロノグラフ オールブラック」
ルイ・ヴィトンが創業以来受け継いでいる「サヴォアフェール」(匠の技)が、どのアイテムにも息づいています。
本誌8月1日発売号に合わせ、Pen Onlineでは他にもヴァージル・アブローの記事を展開。合わせてお楽しみください。
●問い合わせ先/ルイ・ヴィトン クライアントサービス TEL:0120-00-1854 www.louisvuitton.com