小山薫堂が「いま訪れたい旅先」に選んだのは、上質な時を満喫できるリゾート、タヒチでした。

  • 文:高野智宏
  • 写真:湯浅 亨
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小山薫堂さんにとって、旅とは「発想の源となる、感動や驚きの経験値を積む最良の機会」だと言います。そんな小山さんに旅の楽しみ方、そして、いま気になっているという旅先タヒチの魅力を聞きました。

旅先で“神様にフェイントをかける”行動を意識し、ときに楽しくときにほろ苦いエピソードを引き寄せてきた小山さん。

テレビ番組やラジオの放送作家であり、さらにブランディングや老舗料亭のご主人、大学の副学長も務めるなど、多方面で活躍する小山薫堂さん。小山さんにとって旅は、尽きることないアイデアの源のひとつであると言います。

「旅先で意識しているのは“神様にフェイントをかける”こと。嫌いなものを食べてみたり、あえて迷子になったりと、普段ならやらないことをしてみて、自らにセレンディピティ(※)を引き寄せるよう仕向けているのです」

その遊び心は多くの出会いやトラブルを引き寄せ、エッセイのネタなど仕事に結びつくことも。そんな“旅の迷人”小山薫堂さんの旅の楽しみ方、そして、いま気になっているという旅先、タヒチについて紹介します。


※セレンディピティ:思わぬものを偶然に発見する才能

旅先の素晴らしい景色から、ひらめきを得る。

旅先では必ず旅日記をつけるという小山さん。「詳細ではないけれど、感じたことをつらつらと書いています」

ビジネスにプライベートにと、国内外を問わず数多くの旅をしてきた小山さん。世界のホテルを知る小山さんだけに、なかでもホテル選びには一家言をもちます。

「僕がホテルにこだわるのは格式以上に借景です。いくら素敵な部屋でも、カーテンを開けたら隣のビルの壁だったら残念ですよね。そんなに高級じゃなくても、窓から素晴らしい夕景や星空を望める、そんなホテルを選びたいですね」

また、食通である小山さんにとって、食も旅を彩る大切な要素です。

「やはりその土地のものを食べたいですよね。でも、長期滞在となれば日本やアジアの味も恋しくなる。いろいろな選択肢がある場所だと嬉しいですね」

旅に持参するライカQ。「本社のライツパークだけで限定発売されたモデル。軽くて携帯性がいいんです」
過去の日記を振り返り「某ビーチリゾートのページでは、天候が悪いとかホテルもよくないとか愚痴ばかり」と笑う。

実は小山さんは観光地での名所巡りが苦手なのだと苦笑します。

「行けば楽しいんですけどね(笑)。でも、やはりフェイントというかハレよりもケを選んじゃう。名所巡りより、あたかも住民のフリをして歩くことで街からエネルギーをもらえるし、それこそ偶然の出会いや発見があるのです」

そんな“ケ志向”は、一見するとハレの象徴でもあるリゾートでも変わらないようです。

「リゾートでのケはなにもしないこと。素晴らしい景色を眺めながらなにかを感じ、ひらめきや発想を得られることこそが僕にとっての価値なのです」

「先日、仙台で食べたタヒチ産バニラを使ったかき氷が3900円でした。いまや希少なタヒチバニラは、トリュフレベルの高級食材ですね(笑)」

なにもしないことが小山さんにとってリゾートでの最適な過ごし方とするなら、なるほど、気になる旅先がタヒチであることに納得です。というのもいまでこそリゾートで一般的な水上バンガローはこのタヒチが発祥の地。1967年に水上バンガロー型のホテルがオープンして以来、世界中の人を惹きつけてきました。バンガローからは表情豊かな海と山とが織りなすダイナミックな景観を望み、借景にこだわる小山さんにはうってつけでしょう。

「まさに何もしない贅沢を満喫できますね。日がな一日、景色を眺めたり、海でプカプカと浮かんでいたい(笑)。自然が織りなす素晴らしい借景を眺めつつ、ピュアな物語を紡げそうです」

また、タヒチといえばオバマ前アメリカ大統領をはじめ、世界のセレブが集まる選ばれし者たちのリゾート。

「世界各国、セレブが住む場所は大体一緒ですよね。それはリゾートも一緒で、気候などの環境をはじめ、そこに彼らのイマジネーションを刺激するなにかがあるからだと思う。きっとタヒチにも、そうした目の肥えた人たちを惹きつける魅力があるに違いありません」

世界基準の旅が楽しめる、タヒチの魅力とは。

どこまでも続く遠浅で透き通った海にセッティングされた、水上ランチ。
写真はボラボラ島にあるホテルの風景。客室からすぐに海に飛び込むなんてこともできます。
一度は体験してみたい、カヌーで朝食が届くカヌーブレックファスト。
満点の星と海に囲まれた、南半球ならではの星座が楽しめます。

タヒチの魅力といえば、透明度の高い紺碧の海と緑深い山のコントラストが織りなす、まさに絵画に描かれるような景観美。南太平洋の熱帯気候に位置するタヒチはこれから夏本番を迎えますが、太平洋から吹く貿易風の影響により、年間の平均気温は約27℃と温暖で快適。いつでも海での遊泳が可能な、いわば一年中がベストシーズンといえるほど穏やかで安定した天候です。

その発祥地でもある水上バンガローの心地よさも格別です。誰の目も気にすることのない極上のプライベート空間は、小山さんの言う「なにもしない贅沢」を満喫できます。また、満天の星が広がる壮大な夜空やカヌーで朝食が届くカヌーブレックファストなど、数々のスペシャルな体験が、ゲストをラグジュアリーなビーチリゾートの世界へと誘ってくれることでしょう。

ボラボラ島の南西に位置する、『コンラッド ボラボラヌイ』の風景。タヒチは海と山、両方の自然が満喫できるリゾートなのです。

フランス領のためコミュニケーションに不安を覚える方もいるかもしれませんが、ほとんどのホテルにも日本人スタッフがいるためご安心を。また、食事などの際にチップの必要がないことも、嬉しいポイントです。そしてなにより安心なのが治安がよいこと。フレンドリーなタヒチアンたちの笑顔もまた、ゲストを癒やす旅の大切な思い出のひとつになるでしょう。

なお、タヒチには洗練されたフランス文化が感じられるタヒチ島をはじめ、ゴーギャンが愛した景色がそのまま残り、リゾートに滞在しながらタヒチのローカルな生活も体感できるモーレア島、ダイビングの聖地であるランギロア島、別名「バニラアイランド」と呼ばれ、大人の隠れ家リゾートとして注目されているタハア島など、その島ごとの魅力を楽しめます。

日本からのアクセスは、火曜と土曜に発着するエア タヒチ ヌイの直行便で約11時間(火曜・土曜発着は10月29日~3月30日の冬期スケジュールのみ)。夕方に成田を発ち、飛行機の中でぐっすりと休めば、翌朝にはタヒチに到着するという身体にも優しいスケジュールで4日間から旅行が可能です。また、各島への国内線乗り継ぎもスムーズに行えます。

景観に気候、そしてホテルにサービスと、いずれをとっても世界基準の旅ができることが、世界中のセレブに愛される理由。次の旅先にはタヒチを選んでみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先/エア タヒチ ヌイ
TEL:03-6267-1177
http://www.airtahitinui.jp/campaign/