LANVIN / ランバン

2020年 春夏 メンズ・コレクション

女性モデルも交えたショーで、ジェンダーレス感覚のコレクションを展開したのは、ランバンのクリエイティブディレクターに就任して2シーズン目となるブルーノ・シアレッリ。ロエベのメンズデザインを手がけていた若いアラサー世代の彼が思い描いた世界は、「“たくさんの太陽”をテーマにした怠惰な（気ままに過ごす）夏の日々への抒情詩」。色は明るく爽やかでリゾート感覚のルックがずらりと登場している。セーラーやマリンを独自に解釈したアイテムは、一点一点が独創的でクリエイティブ。エスニックな印象のゴムサンダルを合わせたコーディネートのセンスも光っている。レザーバッグやニットなど、ロエベの要素も確かに散見される。しかし現在のモード界にないフレッシュさやキュートさがあり、かつ完成度が高いコレクションなのは間違いない。新生ランバンの未来に大いに期待しよう。