GIVENCHY / ジバンシィ

2019年 春夏 メンズ・コレクション

ハンサムメンと、ハンサムウーマンたち。男女合同ショーで発表された春夏コレクションは、男女の服装に違いが少ない「ジェンダーレス」な時代感覚に寄せたものになりました。ただし、他の多くのブランドとはアプローチが異なります。男性を女性化することなく、女性にマスキュリンな装いをさせ、それぞれの性の魅力が高められているのです。これは新生ジバンシィを率いるアーティスティック・ディレクターが、イギリス人女性のクレア・ワイト・ケラーだからこその発想かもしれません。メンズウエアにはダイナミズムがあり、従来型の男性像を想起させます。ハイウエストパンツにトップスをインして、長いレザーベルトでウエストマークした男性のタフな顔つきは、現在のモード界において貴重なものです。