COMME des GARÇONS HOMME PLUS /
コム デ ギャルソン・オム プリュス
2020年 春夏 メンズ・コレクション
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ジャケットの裾は、
切り返しでフレアに。 -
中世の服のように、
丸く膨らんだ袖。 -
ショー終盤に登場した、
ライダースルック
イギリスの女性作家ヴァージニア・ウルフが1928年に出版した、ジェンダー問題を取り上げた小説「オルランド」。それを元にしたオペラ「オルランド」が、ウィーン国立歌劇場で開演された。中世の時代に、男性が女性の身体に変身して女性として生きていくストーリーを元にした、劇場150周年記念の公演だ。この舞台の衣装を手掛けたのが川久保玲である。彼女の手による今季のメンズコレクションは、そのオルランドがテーマになった。裾をフリルのようにたなびかせた着丈の長いジャケットを着たモデルは、巻髪のウィッグを頭に被っている。首周りを飾るのはパールのネックレスだ。袖がパフスリーブのごとく丸く膨らんだジャケットに象徴されるように、かつて男性が着ていたが現代では女性的とみなされる衣服とリンクして見える服が多くある。テーラードジャケットの新しい形が繰り広げられている。