書斎が似合うイニシャル刻印入りミニケースが、高級リップバームだなんて!
ある日のデスク周り。
イニシャル刻印入りのクラシカルなミニケースの中身は、万年筆のインク入れか、シャツのカフスボタンか。
蓋を開けてみると……、
じゃん!
なんとリップバームでした!
しかも鏡つきだっ。
ケースの、ハードカバーノートの表紙に通じるグリーンのレザーペーパーと、メタリックなゴールドの色バランスは、まさしく文具系。
刻印文字も古典的なセリフ体。
実は「KT」は、私のイニシャル。
化粧品関係の方からの、いただきものなのです。
「え、なになに ? イニシャル入ってる。 なにこの贅沢感は !?」
と驚くと、中身は唇の乾きを防ぐリップバーム(=リップクリーム)という“使える” 品。
この意外性たるや、ですよ。
「なんか唇がガサついて痛えぞ」
ってなときに、近所のドラッグストアで適当に買いがちな(皆さんはもっとマトモでしょうけども)リップクリームを、これでもかと丁寧にパッケージした逸品です。
「これは洒落てる」、と思い、「贈り物にいい」ってことでご紹介することに。
製品の名称は、「ボーム・デ・ミューズ」。
2019年12月に新登場したばかり。
手掛けたのは18世紀後半から続くフランスの老舗、「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」(以下、ビューリー)。
昨年のルーブル美術館との香水コラボも話題を呼んだ(Pen本誌でも取り上げられてました)、クラシカルな世界観をモダンに表現する注目株です。
東京の代官山・日本橋タカシマヤ・新宿ニュウマン、京都の京都BAL、大阪のうめだ阪急などに店があり。
日本第一号の代官山店オープンが2017年ですから、まだご存じなくてもどうぞご安心を。
長辺が65mmほどで、フリスクより小さいです。
ケース上部はレザーペーパーを敷き、さらに厚みのある透明樹脂でカバー。
アンティーク雑貨が好きな人は、思わず見入ってしまう風合いです。
(私はしばらく蓋を開けずに、じろじろ眺めてました)
金の突起を押すと手動で開けられます。
中のバーム部分の4つのカドが、ケースと同様の形にカットされていて芸が細かい。
成分は、ゴマ種子油、アンズ核種、シア油、コメヌカ油、ヒマシ油、カルナウバロウ。
天然由来の成分は、ビュリーのこだわり。
いまの寒い季節はバームが固く、指でこすり取って少量を使えます。
暖かくなるとかなり柔らかくなるようで、無駄に多く使わないように気をつけたいですね。
(後述しますが、いいお値段ですから)
スティックタイプを人前で取り出して唇につけるのって、男はほら、「絶対ムリ」じゃないですか。
この品なら仕事のデスクに置いても見栄えがいいですし、手に顎を乗せるような自然な仕草で指を近づければOKです。
使い心地は人によるでしょうが、さらりと馴染みベタつかず潤う印象。
「あ、これいいな」
という感じ。
ほぼ香りも味もないのも素晴らしい。
誰に贈ってもきっと喜ばれるでしょう。
ケースを収納するケース(ややこしいわ)も、ジュエリー入れに匹敵する高級感。
スエード調の素材もスナップボタンも上質で、エッジを直線でなくカーブに裁断するこだわりぶり。
ラグジュアリーなファッション小物と肩を並べるクオリティです。
ビューリー製品の購入者サービスで、ラッピングに筆記体の名前を入れたシールを貼れます。
ここには私の名前の「Kazushi」が。
もーですよ、この贈り物にはリボン結びとか必要ないですよ。
相手に手渡しするだけでテンション上げられますから。
「贈り物にぴったり」な理由がお分かりいただけました?
レザーペーパーには、たくさんの種類があります。
日本では6種類から、さらに2文字までのイニシャル刻印を自由に選べます。
布ケースの色は選べないようですが、ギフトするときは全体の色バランスも計算するとバッチリです。
私に贈ってくださった方は、グリーン(本体、封筒)とブラウン(布ケース)のアースカラーで落ち着かせて男っぽくまとめてくれました!
……さてそれでは、気になるプライスはいかに。
¥5,060(税込)なり。
「使って終了」の日用品と思うと戸惑う価格ではありますが、日常生活の中に一点でも贅沢品があるとワクワクします。
自分用にはもったいなくても、そんな楽しみを人に贈るのも一興かと。
ワインを贈る、美術本を贈る、アロマキャンドルを贈る、器を贈る……
そんなお仲間に加えたい、「ボーム・デ・ミューズ」です。
あ、そーだ、昨年の発売開始から大評判で品切れが続き、現在はどの店舗も(ECサイトも)販売ストップらしく!
新入荷は1月下旬以降とアナウンスされているので、ご購入の方はしばしお待ちを。
写真 © 高橋一史
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