ここは通うわ!「世界の美しい本屋20選」のひとつは、カオスに満ちたアミューズメント空間。
この本屋、「THE LAST BOOKSTORE(ザ・ラスト・ブックストア)」がカリフォルニア州ロサンゼルスのダウンタウンエリアにグランドオープンして、まだ10年経っていないことを知ったら、
行った経験のある人こそが驚くかもしれません。
「こんなに古ぼけてるのに !? こんなに汚れてるのに !?」
ま、それ以上に、
「こんなにワクワクするのに !? こんなに素晴らしいのに !?」
とも。
店自体の設立は2005年で(現在の店は2011年から)、「最後の本屋」というネーミングこそがコンセプト。
ネット通販が台頭してきた時代に、実店舗としての役割を考え、思いっきりアナログな方向性に振ったのがこの店という。
元銀行だった建物を改装し、お手製感アリアリなアート・オブジェと新品・中古の本をごちゃっとミックス。
古い遊園地のような懐かしさと、近隣に位置する「アート ディストリクト」と呼ばれる若手アーティストが集まる話題のエリア(お洒落モダンなカフェもたくさん)のテイストが混在してます。
Walter Mazzarella
www.instagram.com/walter_mazzarella/?hl=ja
ふらふら探索してると室内なのを忘れ、ロンドンの路地裏にいる気分になったり、時空を越えたいろんな体験ができました。
いわゆる “本好き” がつくった店ではない気がします。
中古の本を接着してオブジェにするなんて、本を神格化するアカデミックな考えなら絶対NGですから。
でも、これぞネット時代でも生き残れる本屋。
本を手にする人たちの裾野を広げる、私が知る限りもっとも通いたくなる本屋。
(見聞の狭い人間ですけども)
中古レコード・雑貨も販売し、上階には本格アートギャラリーも用意。
一日中いられます。
しかもまったく 、客に緊張感を強いることも、お洒落気取りもなく。
(↑ ここ大事)
アメリカのオンラインカルチャーメディアの「FLAVORWIRE」が2013年に、「The 20 Most Beautiful Bookstores in the World」のひとつに選出。
東京「代官山 T-SITE」も選ばれてます。
この2店は真逆の方向性に見えますが、 “出会い” 重視な点は同じなんですね。
今回、Penの別件の取材仕事でロサンゼルスを訪れたオフ時間に、以前から気になってたザ・ラスト・ブックストアに立ち寄らせていただきました。
ぐるりと巡って写真撮るほどしか時間がなかったですが、ほかに得難い最高のひとときでしたね。
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写真 © 高橋一史
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