在宅ワーク、スマホのブルーライトから逃げ出し、山奥の秘湯で癒しの時間。

在宅ワーク、スマホのブルーライトから逃げ出し、山奥の秘湯で癒しの時間。

在宅ワーク、スマホのブルーライトから逃げ出し、山奥の秘湯で癒しの時間。

北八ヶ岳の登山口付近にある稲子湯旅館。温泉の泉質は二酸化炭素硫黄冷鉱泉。日帰り入浴は¥650(税込)、1泊2食付き¥9,870(税込)。

在宅ワークで運動不足、パソコンやスマートフォンのブルーライトを浴び続けて目はしょぼしょぼ。生活リズムも崩れて、体重も増加傾向……。コロナ禍における典型的な悪循環に陥っていた11月中旬、僕は逃げるように自然豊かなほうへ車を走らせた。


目的地は北八ヶ岳の麓にある温泉宿「稲子湯旅館」。長野県小海町の集落を抜けてさらに山奥へ入っていくと、森の中にひっそりとたたずんでいた。まさに秘湯という雰囲気だ。


稲子湯は開湯100年を超える歴史があり、天狗岳方面へ向かう登山口付近に位置し、ハイカーらに親しまれてきた。地元名物の鯉料理など、宿泊時の食事も美味しいと評判だ。


この日は日帰り入浴で利用。内風呂のみで浴槽は決して大きくないが、硫黄の匂いが漂う浴室のひなびた感じはいかにも山の温泉らしい。浸かってみると、思わずため息をつく気持ちよさ。じんわりと体が温まっていく。大窓から入ってくる森の風が、ひんやりと心地いい。日頃の疲れが吹き飛んでいくのがわかった。


ちなみに、入浴前には山歩きを楽しんだ。旅館から車で数分上がったところに登山者向けの駐車場がある。本格的に山へ入ると思われる大きなバックパックを持ったハイカーたちがちらほらといたが、僕は登山口からみどり池まで往復3時間ほどを歩いた。池畔にはしらびそ小屋という趣たっぷりの山小屋が立つ。訪れた際は臨時休業だったが、普段は立ち寄り客もコーヒーや軽食などが楽しめる。


周辺は間もなく雪の季節。登山は相応の装備なしでは難しくなるが、雪化粧した森に囲まれた稲子湯に今度は泊まりで訪れたいと思った。

在宅ワーク、スマホのブルーライトから逃げ出し、山奥の秘湯で癒しの時間。

みどり池畔にあるしらびそ小屋。宿泊者向けの厚切りトーストが大人気。今年は11月より宿泊は一時休止しているが、売店営業や軽食提供は行っている。

在宅ワーク、スマホのブルーライトから逃げ出し、山奥の秘湯で癒しの時間。

みどり池畔から眺める天狗岳。稲子湯〜みどり池間は往復3時間程度だが、登山道は傾斜が急なところもあるので登山靴が必要。積雪期は相応の装備を。