映画で、本で、漫画で。自粛の夜に英語を勉強するなら。【コロナに負けるな! いまだからできること #18】
自宅で過ごす時間が増えたので、いつもはなかなか手につかない英語の勉強をやろうと思いたった。もともとインタビューや取材など、海外の人とコミュニケーションを取る機会は多いし、テレカンファレンスが急速に広まったアフターコロナの世界で、ますます英会話が重要だと考えたのだ。
日常的に英語を話している友人たちに、どうやって英語が得意になったかを尋ねた結果、一様にこのような返事が返ってきた。
「例文を音読しながら、たくさん覚えていくこと」
知っている例文があれば、そのなかの単語を入れ替えていけばいい。どんなシチュエーションで何を伝えたいのか、フレーズとして覚えていると格段に話が伝わるし、相手の言いたいこともわかるようになるというのだ。
映画配給に携わる友人からは、何度も観たお気に入りの外国映画を、英語字幕で観ることを薦められた。好きなシーンがあれば繰り返し確認して、決め台詞を覚えてしまおう。DVDやブルーレイソフトであれば英語字幕が入っていることも多いし、Netflixならば多くの海外作品を英語字幕に切り替えることが可能だ。
大学院で英文法を研究している友達からは、『ヘミングウェイで学ぶ英文法』を薦められた。ヘミングウェイの作品で使われている単語は、実は中学生でもわかるような平易なものが多い。それを繋いで名文たらしめているのが、彼が文章に施した文法的なテクニックなのだという。内容や文法をしっかり頭に入れた状態で音読をするうちに、ヘミングウェイの文章のリズムが身体に刻み込まれることだろう。
また、バイリンガルの友人から薦められたのは漫画『よつばと!』の英訳版だ。『よつばと!』は、5歳の少女・よつばが感じる発見や驚きと、それを取り巻く大人たちの日常を描いた作品。出てくる台詞はどれも日常会話にありふれたものばかりだ。だからこそ、英語版を対訳しながら読んでいくと、「この場面はこういう言いかえもアリか」と思わず膝を叩きたくなるようなコマがいくつも見つかる。「ドンマイ!」を「NO SWEAT!」と訳しているところなど、「なるほど」とうなってしまった。
せっかく勉強するのだから、好きなものに囲まれて覚える方が気分もいい。ひとりの夜だからこそ、気兼ねなく音読もできるというもの。緊急事態宣言の終息後に少しでも会話能力が上がっていることを夢見て、じっくりと英語に向き合ってみたい。(編集YK)