
米カリフォルニア州サンディエゴの動物園で、地震発生後にゾウがとった行動をとらえた動画が話題を呼んでいる。
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群れを守る「警戒の輪」
地元テレビ局によると4月14日午前10時ごろ、マグニチュード5.2の地震が同州南部で発生。その後何回か余震が続いた。
サンディエゴ動物園サファリパークでは、本震発生後、ゾウたちが飼育エリアの中心に集まり、子ゾウを囲む様子が撮影された。大人のゾウたちは耳を立て、外側を向いている。
動物園は、この行動を「警戒の輪」と呼んでいる。脅威を感じた時、群れを守るためにとる自然な行動だという。
動画に映っているのは、アフリカゾウのンドゥラ、ズリ、ムカヤ、ウンガニ、コシ。ンドゥラとコシは母子で、ズリが最年少の赤ん坊だと同園の哺乳類担当研究員、ミンディ・オルブライトは説明した。
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子どものゾウを中心に
動物園は、5頭が「警戒の輪」を作る映像を公式SNSで公開した。「ほら、円の中に入りなさい」と促されているのがズリだ。余震が起きた際も身を寄せ合い、安全が確認できたら再び散り散りになった。
投稿は拡散され、「本能ってすごい」「ゾウがすばらしい生き物だと、また証明された」など、多数の反響が寄せられている。米国内外のメディアも、この出来事をひろく報じた。
ゾウは非常に知的で社会的な動物。全体重を支える足の裏は意外にも非常に敏感で、神経が張り巡らされている。振動や音を感じる“センサー”の役割を担い、数キロメートル〜10キロメートル離れた仲間ともコミュニケーションが取れるという。
動物園は、ゾウたちのその後の様子も発表している。5頭は「いつもの日常に戻り、ほかのクルーと一緒に安全に過ごしています」とXに投稿した。
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