デザインの都で時を刻む番人、パネライがミラノサローネに合わせて新作ルミノールを披露

  • 文:倉持佑次
Share:

世界が注目するデザインの祭典で、時を刻む役割を担うのは誰か。その答えは3年連続でパネライだ。ミラノサローネ国際家具見本市の公式タイムキーパーを務めるパネライは、この名誉ある機会へのトリビュートとして新作「ルミノール GMT パワーリザーブ チェラミカ PAM01574」を発表した。黒いセラミックの堅牢な44㎜ケースに深い青のサンブラッシュ仕上げダイヤルが映え、まさにデザインとテクノロジーの見事な融合を表現している。

panra1315.jpg
ブラックセラミックケースとブルーのサンブラッシュダイヤルが織りなす静謐な対比が際立つ一本。

「ミラノサローネとのパートナーシップは、私たちがデザインとイノベーションの世界の動向を的確に把握していることを証明しており、このような権威あるイベントの公式タイムキーパーとして、3年連続でこの旅を続けることを誇りに思います」とパネライのCMO、アレッサンドロ・フィカレリは語る。事実、この新作は洗練された美学とともに最先端の技術を纏い、ミラノデザインウィークの革新的精神を余すところなく体現している。

素材面に目を向けると、耐熱性、耐摩耗性、耐腐食性に優れた黒いセラミックケースが目を引く。2007年に導入されて以来、このセラミック素材はパネライのハイテク開発における中核を担ってきた。製造プロセスは酸化ジルコニウムベースの粉末から始まり、高温焼結を経て、ダイヤモンド工具による精密な研磨へと進む。その過程で約20%も収縮するため、最終寸法を正確に計算する緻密な技術が不可欠だ。特にリュウズプロテクターやラグなどの繊細な部分は、パネライの厳しい耐衝撃性基準を満たすべく広範囲にわたる研究開発を重ね、日常使用における耐久性を確保している。

機能性も充実しており、自動巻きのキャリバー「P.9012」を搭載。GMT機能で第二時間帯を追跡できるほか、3日間持続するパワーリザーブを備える。約300m防水という実用性も兼ね備え、5時位置には「ORE」(イタリア語で「時間」)と記されたパワーリザーブインジケーターを配置。さらに、発光マーカーや針には2種類のスーパールミノバを使い分け、あらゆる状況下での視認性を追求した。装いの自由度も高く、付属するブルーのアリゲーターとラバー、2種類のストラップはクリックリリースシステムによりツール不要で簡単に交換可能。シーンに合わせた装いを楽しめる仕様だ。

1860年、フィレンツェで創業以来、長きにわたりイタリア海軍の特殊潜水部隊に精密機器を納入してきた歴史を持つパネライ。軍用時計として培った確かな機能性とイタリアンデザインの洗練された美学が、この新作にも脈々と息づいている。ミラノサローネという世界最大のデザインイベントで時を刻むにふさわしい、美と機能が見事に調和した一本である。

PAM01574.jpeg
ルミノール GMT パワーリザーブ チェラミカ PAM01574/自動巻き、ブラックセラミックケース、ケース径44㎜、パワーリザーブ約3日間、シースルーバック、アリゲーターストラップ(ブルーラバーストラップが付属)、300m防水。¥2,486,000
p9012 (1).jpeg
P.9012自動巻きキャリバー。パワーリザーブ3日間を支える精緻な231個の部品構成と31石が、スモークサファイアクリスタルのケースバックから鑑賞できる。
PAM01574_DET_01_C.jpeg
リュウズを引くとセコンドリセット機能が作動し、正確な時刻合わせが可能。サンドイッチ構造の文字盤は、パネライ伝統の美学を受け継いでいる。

オフィチーネ パネライ

TEL:0120-18-7110
www.panerai.com