ロンドンの逸材ピアニストによる、穏やかさと躍動感が混在する現代ジャズの美作

  • 文:山澤健治(エディター)
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【Penが選んだ、今月の音楽】
『エル・ロイ』

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サルタン・スティーヴンスン コアポート RPOZ-10105 ¥2,640

南ロンドンのジャズ・シーンで頭角を現す、弱冠24歳の逸材ピアニストのセカンド。UKジャズのスターを数多く輩出する音楽教育NPOトゥモローズ・ウォリアーズの出身で、マッコイ・タイナーに通じる和声センスとリリカルな演奏が持ち味。息の合ったピアノ・トリオを軸に、半数の曲で管楽器を交えながら、内省的な穏やかさと知的な躍動感が混在するモダンなサウンドを披露する。ゴスペルやスピリチュアル・ジャズを根幹に“ロバート・グラスパー以前”のストレート・ジャズの魅力を再生する、現代ジャズの美作だ。

※この記事はPen 2025年5月号より再編集した記事です。