
米ペンシルベニア州の女性が12ドルで買った絵が、フランスの印象派画家、ルノワールの作品ではないかと話題になっている。経験豊富な鑑定士により本物と太鼓判を押された後、絵は権威ある団体に持ち込まれ、現在審査を受けている。本物であれば、数百万ドルで売れる可能性もあるという。
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地味な木炭画 夫が12ドルでゲット!
絵を購入したのは、ペンシルベニア州イーストンにある、アンティーク・ショップのオーナー、ハイディ・マーコウさんだ。ABCニュースによれば、1月にモンゴメリー郡で開催されたコレクターのオークションで、この作品を見つけたという。
マーコウさんは、夫と息子を連れてオークションに来場。すぐに3点の作品を気に入り、購入したいと思ったという。そのうちの1点が、約44cm×42cmの木炭画だった。どんな絵なのかはよく分からなかったが、特別な作品だと感じ、ただ欲しいと思ったとマーコウさんは話している。
他の作品をチェックしている間に、マーコウさんは気に入った絵3点の入札を夫に指示した。入札を終えた夫は、問題の木炭画をわずか12ドルで落札したと話した。
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状態良好 うっすらとサインも
帰宅した後、木炭画をよく見てみると、かすかなサインがあったという。額縁はとても良い状態で、細心の注意が払われていたことがうかがえた。裏面に貼られた紙には、この絵が高級輸入業者によってアメリカに持ち込まれ、著名な美術コレクターに売られたことが示されていたとマーコウさんは話している。
使われていた紙の状態から、マーコウさんは、ルノワール作ではないかと思ったそうだ。絵は妻アリーヌ・シャリゴを描いた肖像画で、ルノワールが光と影にたくさんの注意を払っていた1800年代後半の「ドミニク・アングル風」時代のものだと推測した。
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鑑定士も太鼓判!本物なら超高額に
何か月もの間リサーチを続けた後、マーコウさんはついに美術品の競売業者であるサザビーズに連絡を取った。そしてサザビーズを通じて、過去43年間この業界で働いてきた美術鑑定士に出会ったという。鑑定士は木炭画を細かに調べた後、マーコウさんの意見に同意し、「おめでとうございます」と言ったそうだ。
最終的に、絵は美術資料の保存を目的とする権威あるニューヨークの団体、ウィルデンスタイン・プラットナー・インスティテュートに調査のため送られた。審査をパスし、ルノワールのオリジナルだと認められれば、この団体のカタログ・レゾネ(特定の芸術家または美術館の全作品に関する情報を記載した目録)に掲載されることになるという。
審査はかなり厳しいが、マーコウさんは楽観的だと話している。もしも絵がオリジナルであることが判明すれば、「印象派を理解できる人」が自宅で楽しめるように、売却したいと考えている。金額は数十万ドルから数百万ドルになる可能性もあるということだ。
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#Drawing bought by Pennsylvania woman for $12 could be by #Renoir
— Nathan Francis (@NathanFrancis__) March 29, 2025
Heidi Markow says charcoal work bought at local #art auction ‘just stood out to me as something special’
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$12 drawing bought at antique store could be a Renoir — and worth a whopping $1M https://t.co/g9W1yheeyh pic.twitter.com/XJdSq1jS3R
— New York Post (@nypost) March 27, 2025