
ペットロスという言葉があるように、家族同然に過ごしてきたペットの死は飼い主に耐え難い喪失感を与える。せめてその存在を近くに感じたい……という願いに応え、その亡骸を剥製にしている女性がアメリカにいる。英デイリーメールが取り上げた。
愛するペットといつまでも
米カリフォルニア州に住む女性剥製師ローレン・ケインさん(35歳)は、ペットの亡骸を剥製にして残された飼い主に慰めを与える「悲しみの妖精」として知られる。元は葬儀社で働いており、葬儀の厳粛さに心を打たれて、ペットの死に対してももっと色々できるのではないかと模索しているうちに、剥製師こそ自分の天職と知ったという異色の経歴を持つ。
ローレンさんの作る剥製は、生きている時を彷彿とさせる素晴らしいものだ。しかし、依頼者との相談の上、もっと違う形にすることもある。例えば、しっぽをネックレスにしたり、毛皮をクッション状にしたり、額装したりするのだ。彼女の仕事は有名で、ミュージシャンのマリリン・マンソンから「猫の毛皮をハート型に保存してほしい」という依頼を受けたことがあるそうだ。
ローレンさんは自らの作品の一部をInstagram(@preciouscreature)に掲載している。その投稿の多くが1000回以上のいいねを獲得しており、「とても美しい」「あなたの作品にはいつも驚かされる」「愛するペットたちが死後もこんなに美しくいられるようにしてくれてありがとう」といったコメントが寄せられている。一方で、彼女の活動について「生命への冒涜だ」「気持ち悪い」といった批判も多い。
ペットを扱うやりがい
一般に、剥製師はペットを扱うことを嫌がるそうだ。依頼主の思い入れが大きく、わずかなミスでもトラブルの原因になりうるからだ。しかしローレンさんは、ペットのような愛着を持って育てられた動物を取り扱うことに大きなやりがいを感じているという。ローレンさんは「それはトロフィーではなく、追悼なんです」と、ハンティングの獲物の鹿よりも特別な絆を持ったペットを壁に飾る方がずっと良いと話す。
依頼者は、完成した品を見て大喜びすることもあれば、逆に悲しみが蘇ってしまうこともある。二匹の犬を剥製にしてもらったという女性は、ローレンさんに深い感謝の念を抱いている。最悪な日でも愛犬の毛皮を撫でるだけでつながりを感じることができるといい、「剥製は、私にとって本当に心温まるもので、癒されます」と話す。
ローレンさんへの依頼料は決して安いものではなく、猫をフルサイズで剥製にする場合はおよそ8200ドル(約123万円)かかる。それでも依頼者は絶えず、最近はスタジオを作って、死んだペットに別れを告げる儀式を行えるようにし、「再会」のための専用スペースも設けたそうだ。
自分の仕事に大きな誇りを抱いているというローレンさんは、今後もペットの死に悲しみ苦しむ人々に慰めを与え続けるのだろう。
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