いま注目を集める4人に、お気に入りのシャツを披露してもらった。今回は、歌舞伎役者の尾上右近。シャツをオーダーメイドしたことで気付いた、幼少の頃からの“ある感覚”とは?
重たいコートを脱ぎ去る季節がやってきた。今特集では、老舗ブランドの新作から最旬シャツカタログまで、さまざまな視点からシャツを紐解く。無限の可能性を秘めるシャツの楽しさを、存分にお届けする。朝、目を覚まして春を感じたら、シャツを主役に出掛けよう。
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レオガのオーダーメイドシャツ
「シャツは歌舞伎役者にとっては大切な仕事着なんです。舞台の初日や千穐楽を迎える時、歌舞伎を観に行く時など、スーツを着る機会が多いので」と語る尾上右近。スーツは長年着用していたが、テーラーである小笠原公平のブランド、レオガのオーダーメイドシャツを着たことを機に、服に求める価値を再確認したと言う。
「幼い頃から、稽古で着る和服も舞台に上がる際の衣裳も、自分の身体に合ったものをつくってもらっています。それは見た目や身だしなみはもちろんですが、着心地に少しでも違和感があると、自身の表現における最後の部分で大きな違いが出てしまうから。それはシャツも同じ」
既製品を着ていた時は、不要なシワやたるみが出ないよう、変に胸を張ったり気を遣ったり、取り繕う感じがしていた。自分に合うものを見つけてからは、そのまま自分らしくいられる。
「フィット感の重要性を洋服で知らなかっただけで、実はそんな本質を身体では幼少の頃から知っていたんだ、と気付くことができました」

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