顔の90%以上に毛が生えた少年が話題に…10億人に1人の確率で発症

  • 文:大村朱里
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Shutterstock-Pawel Michalowski ※写真はイメージです

10億人に1人――世界でも極めて珍しい“狼男症候群”を持つインド在住の少年が、最も毛深い顔としてギネス世界記録を更新。SNSでは大きな話題を呼んでいる。

インドに住む18歳の少年・ラリット・パティダルさんは、顔の90%以上が毛で覆われており、1平方センチメートルあたり201.72本の毛を持つ「世界で最も毛深い顔を持つ男性」としてギネス世界記録に認定された。彼の症状は、多毛症(通称:狼男症候群)と呼ばれる極めて稀な疾患で、毛が異常に生え続けるというもの。中世以降に報告された症例はわずか50例ほどで、発生率は約10億人に1人とされている。

受け入れられるまでの道のり

ラリットさんは幼少期から周囲の視線や心無い言葉にさらされてきた。初めて学校に通った日、他の子供たちは彼の姿を怖がったという。しかし、彼は強い心で乗り越えてきた。

「でも、僕のことを知り、話すようになると、僕が彼らとそれほど違わないことを理解してくれた。見た目が違うだけで、中身は変わらないんだ」

いまでは自分の見た目を誇りに思い、個性として受け入れているという。

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ギネス世界記録への挑戦

最近、ラリットさんはイタリア・ミラノへ渡航し、テレビ番組『Lo Show dei Record』に出演。そこで、地元の毛髪学者による正式な測定を受け、ギネス世界記録を更新した。測定は慎重に行われ、一部の顔の毛を剃り、1平方センチメートルあたりの毛髪の正確な本数が計測された。その結果、彼は世界で最も毛深い顔の持ち主として公式に認定されることとなった。

記録更新を知った彼は、誇らしげに「このような評価をいただけて本当にうれしいです」と語った。また彼は、見た目を理由に批判する人々に対しても、冷静な態度を保っており、SNSでは「顔の毛を剃るべきだ」という声に対して下記のように答えている。

「僕はいまのままが好きだし、見た目を変えたくないんだ」

彼の堂々とした姿勢は、多くの人に勇気を与えているだろう。

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【動画】ギネス記録を更新した最も毛深い顔の少年。

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【動画】ギネス記録を更新した最も毛深い顔の少年が、ミラノを訪れた時の写真。

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【動画】ギネス世界記録証明書喜ぶラリットさん。