2024年にリニューアルしたキリン「生茶」(※1)ブランドは、18年ぶりに年間3000万ケース(※2)を売り上げ、異例のヒットとなった。25年春からは、日常生活にちょっと気分が上がる瞬間をつくる「生茶 LIFE&TEAアクション」が本格始動する。ブランド担当の井上綾が、バックストーリーを語った。
※1 まる搾り生茶葉抽出物 加熱処理
※2 2024年12月31日時点。当社出荷数量に基づく
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18年ぶり、年間3,000万ケースを突破する大ヒット

2011年にキリンビバレッジに入社以来、ビール製品のマーケティング業務に携わっていた井上。24年、「生茶」の大幅リニューアルにともない同製品のブランディングを担当している。「緑茶の市場には、長らく和や伝統を重んじる文化がありました。もともと中国から日本へ伝わったお茶は、おもてなしや茶道といった人とのつながりの中で発展してきました。時を経てペットボトルの登場により、お茶のイメージは劇的に変化を遂げます。『生茶』が発売されたのは2000年ですが、女性の社会進出とペットボトル飲料が広く世の中に浸透し始めた時期でもあり、よりカジュアルに楽しめるお茶として話題になりました」

手淹れの温かいお茶が主流だった時代からペットボトルの登場によって、お茶は気軽にどこでも飲めて、リフレッシュできる飲料として私たちの生活に欠かせないものとなった。「生茶」の発売開始から25年が経ち、人々のライフスタイルはさらに変化を遂げた。「モノがたくさんあふれている現代は、よりパーソナルにお気に入りのモノを選ぶ時代です。同じお茶を選ぶなら、自分のそばに置いた時に気分が上がるものがいい。一日中持ち歩くことを考えて、生活に馴染むシンプルなデザインにしようと考えました」
デザインをリニューアルする際にキーワードとなったのが「緑茶はこうあるべき、という固定観念から離れる」ということだった。「お茶といえば緑が当たり前で、発売以来そこは誰も疑わなかったんです。でも身近なペットボトルのお茶だからこそ、もっと自由に発想してもいいのではないか、そんなやりとりをデザイナーの村上雅士さんと交わす中で、ラベルの背景を白くし余分なものを削ぎ落とした結果、雫の緑とロゴが引き立つラベルが完成しました」。ガラス瓶のような丸みを帯びたボトルは光が当たるとお茶の緑がキラキラと輝き、生活の中に自然に溶け込む佇まいが印象的だ。「ボトルネックを細長くしたことで、持ち歩きやすくなったのもポイントです。気軽に外に持ち歩いてリフレッシュできるようにとの思いが込められています」。こうして従来のお茶のイメージから軽やかに変身を遂げた「生茶」は発売以来、18年ぶりの大ヒット商品となった。
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生活に素敵な瞬間をつくる「生茶 LIFE&TEAアクション」
ボトルデザインのリニューアルに続いて「生茶」チームが打ち出したのが「生茶 LIFE&TEAアクション」だ。「お客様の日常の興味や関心事にフォーカスすることでお茶の魅力を伝えていく取り組みです。毎日の生活に寄り添いながら、人々の生活をちょっと素敵に豊かにするための施策を考えています」。24年11月に実施した渋谷での広告キャンペーンを皮切りに、25年4月からはファッションブランドやアーティストとのコラボを展開する。「街でお茶を持ち歩いている人たちを観察していると、ペットボトルホルダーに入れてぶら下げていたり、ファッショナブルに持ち歩いている人も多い。そこでトレンドセッターのBEAMSさんとコラボして、トートバッグやTシャツを作成しました。アーティストの長場雄さんとは、自動販売機やノベルティなどでコラボさせていただく予定です」
ファッションブランドのBEAMSとは素材づくりからこだわっているB:MINGレーベルとのコラボにより、やわらかくて着心地のいいオーガニックコットンの長袖Tシャツと、ピクニックに出かけたくなるような大型のバッグを作成。一方、アーティストの長場雄が描くシンプルで伸びやかな作品が、さまざまな場面で街中を彩っていく予定だ。

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人々の暮らしに「生茶」が身近にあってほしいとの願いから生まれた「生茶 LIFE&TEAアクション」。このキャンペーンをきっかけに、私たち自身も身の回りの生活をちょっと素敵にするアクションを始めてみてはいかがだろう。