革と遊ぶ、本気の職人たち。ティンバーランドとエンダースキーマが仕掛けた粋な一足

  • 文:倉持佑次
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長く履ける靴と革の表情を知り尽くした二つのブランドが、意外な形で手を組んだ。日本のレザーブランド「エンダースキーマ」と、アウトドアの頼れる相棒「ティンバーランド」による初コラボが実現したのだ。コラボレーションの題材となったのは、ティンバーランドの看板モデル「3-Eye Lug Handsewn Boat Shoe」。その姿を、エンダースキーマの目線で大胆かつ繊細に描き直している。

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ティンバーランドとエンダースキーマとのコラボレーションで誕生した「Timberland® Authentic Boat Shoe」。左が新品、右が経年変化したもの。

「Timberland® Authentic Boat Shoe」と名付けられたこの靴は、なんと全身レザーという贅沢ぶり。しかも、ただの革ではない。エンダースキーマがいつも大切に使っている国内タンナー製のベジタブルタンニンレザーだ。この素材、履けば履くほど独自の表情が生まれてくる魅力がある。持ち主の足と過ごす時間が長くなるほど、その人だけの物語が刻まれていくというわけだ。

この靴の面白さは細部にある。よく見てほしいのが靴紐の穴。一般的なメタルのハトメに見えるが、実は革に型押しをしただけという技ありの仕掛け。金属を使わずに革だけで表現するという遊び心は、エンダースキーマが掲げる「ニュークラフト」の考え方そのもの。素材の可能性を引き出す、職人たちの隠れた挑戦なのだ。つま先のメダリオン(穴飾り)を配したレザーキルトの施しも見事。カジュアルなボートシューズに、洗練された上品な雰囲気をプラスしている。デッキシューズとドレスシューズの良いとこどりといった感じで、意外と着こなしの幅が広そうだ。

この特別な一足を作ったのは、お互いの得意技を尊重し合えたからこそ。アメリカのワイルドさと日本の繊細さが、思いがけず心地よいハーモニーを奏でている。

この「Timberland® Authentic Boat Shoe」を手に入れるには、特設サイトか直営店のスキマ恵比寿で行われる抽選に申し込む必要がある。期間は2025年3月12日から16日まで。一般発売は3月21日から、スキマのオンラインショップでスタートする。価格は48,400円(税込)と決して低価格帯ではないものの、10年後も育ち続けるレザーの魅力を考えると、長期的な視点では価値ある選択といえるだろう。靴への愛情が人一倍強いふたつのブランドが本気で作った一足は、単なる「モノ」ではなく、長い時間をともに歩む「相棒」になってくれるはずだ。

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Timberland® Authentic Boat Shoe ¥48,400

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カラーはMedium Brown Full Grainのみ。

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スキマ 恵比寿

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