新鮮かつアットホーム、再訪必至のレストラン「ひこうき」

  • 写真:河内 彩
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ひこうき

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木の温もりと清潔感を感じる店内では、職人技が光るHIDAのチェアや、アフリカンチェリー(ボセ)の木からつくったテーブルなどが使われている。どれも懐かしさを感じさせる、優しい手触りが印象的だ。

尾山台の閑静な住宅街にある「ひこうき」には、オープンから間もないにもかわらずリピーターが続出。その理由は、店全体からにじみ出るアットホームさにある。10代から国内外で経験を積んだ店主が、多様な食文化に共通する“ほっとするおいしさ”をベースに日本の風土・素材の味に添う季節の料理を提供。レストランでありながらお酒は日本酒と焼酎をメインに扱う点が面白い。店内には店主が敬愛する河井寛次郎らの書籍が並ぶ本棚をはじめ、使い込まれた生活道具、客席と境目のない台所のようなカウンター席などがあり、まるで彼の部屋。多幸感あふれる食事のひと時が、もれなく客を虜にしてしまうのだ。

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季節の素材を活かした¥11,000のコースを用意。写真は焼いた金目鯛と旬の野菜、リゾットにスパイスのソースを添えた「ひこうきのごはん」。日本酒「神亀」のお燗(¥850~)。
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「ひこうき」では、ご縁ある農家さんのお野菜を多く使う。素材の味に添った季節の料理が、同レストランの大きな魅力のひとつとなる。
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店主の山本さんは、遊び心をきかせた、ジャンルのゆるい料理を提供。どこかの国の食堂に出てきそうなひと皿に、想像力を搔き立てられる。
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国や年代もさまざまな生活道具。シンプルでありながら、いろんな表情を見せる曲線的な美しさは、「ひこうき」の料理にも通ずる部分がある。
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店主が敬愛する河井寛次郎らの名著。そのほかにも、店内には店主の料理に影響を与えたものをはじめとする私物書籍が並ぶ。
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尾山台に佇む「ひこうき」の外観。店名の「ひこうき」は、日本のロックバンドアーティスト「フィッシュマンズ」のデビューシングルに由来する。

HIKOKI

住所:東京都世田谷区尾山台3-23-18
TEL:090-1076-4223
営業時間:18時~22時
定休日:月曜日
Instagram@hikoki_oyamadai

※この記事はPen 2025年4月号より再編集した記事です。