
ダイビング中、水中カメラがサメに奪われて食べられてしまった! 回収したカメラの映像を再生すると、そこにはサメのエサが最後に見るだろう光景が映し出された。米ABCなど、複数メディアがこの珍しい映像を報じた。
近づいてきたサメがカメラをぱくり
今年2月9日、ブラジル人ダイバーのアンドレア・ラモス・ナスシメントさんは、バハマの人気スポット・タイガービーチで仲間たちとダイビングを楽しんでいた。タイガービーチはタイガーシャーク(イタチザメ)など様々なサメが集まるダイビングスポットで、サメを刺激しないようにルールさえ守れば、すぐ近くで様々なサメを観察したり撮影したりできる。
アンドレアさんが360度水中カメラ(Insta360)で撮影を楽しんでいたところ、一匹のイタチザメが近づいてきた。そしてサメはカメラに近づくと、ぱくりと飲み込んでしまったのである。
その時カメラは、サメの口の中の様子をしっかりと捉えていた。うっすらと開いた口の向こう側には、なすすべもなく事態を見守るダイバーたちの姿が映っている。カメラはサメの口腔内やエラの様子などを克明に映すが、やがてサメも食べ物ではないと気がついたのだろう、鋭い歯が並ぶ口からぺっと吐き出されてしまった。映像はダイバーがカメラを回収するシーンで終わる。
サメが餌を食べるシーンは珍しくもないが、食べられる餌視点の映像は珍しい。アンドレアさんがこの動画を自身のInstagramアカウントに投稿すると、たちまち23万件以上のいいねがついた。動画には「史上最高のPOVショット」「本当にクール」「カメラマンオブザイヤー賞はこのサメに贈りたい」といった称賛のコメントが数多く寄せられた。
イタチザメは時に人間を襲うこともある危険なサメの一種であるが、タイガービーチのサメたちは人間に慣れていて、ダイバーを襲うことはまれだという。ただ、好奇心旺盛でなんでも口に入れるようなところがあるといい、今回の一件でもカメラを餌だと思って口の中に入れてしまったのだろう。
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