コンバース ジャパンが2025年2月28日（金）より一般発売する「オールスター LGCY（レガシー）」が、スニーカー界隈で話題を呼んでいる。一見するとベーシックなオールスターのようだが、一体何が特別なのだろうか？それはオールスター好き垂涎の1970年代モデルを復刻させ、フラッグシップに位置づけた新シリーズであること。今後に定番化していくため、オールスターを購入するときに嬉しい選択肢が増えたことになる。
小さなトゥキャップ、スマートなシルエット、爪先が反り上がった横姿、厚手のソールが70年代モデルの主な特徴だ。ビンテージファンの中にはわざと大きなサイズを入手して、靴紐をギュッと絞って細身の形のまま履く人もいる。それほどクラシックモデルはディテール以上にシルエットが愛されるシューズだ。

---fadeinPager--- 

実は本国アメリカには「CT70」と呼ばれる70年代復刻モデルが存在する。ただし現在ナイキの傘下にあるアメリカのコンバースは、日本のコンバース ジャパンとまったくの別会社。伊藤忠商事が01年にブランドの商標権を取得して、02年に出資額100％でコンバース ジャパンを設立。日本企画の商品しか国内流通できないように独占している。そのため現在でも販売目的の業者だけでなく、個人でアメリカ企画のコンバースを輸入することも法律上許されない。CT70を入手するには、海外渡航して購入するなどの手段しかなかった。

---fadeinPager---

そんな世界でも稀な鎖国市場の日本において、今回の復刻版となるオールスター LGCYの登場がいかに魅力的なニュースかお分かりだろう。70年代のルックスに加えて、このモデルでは内部構造を見直し歩きやすさが改良されている。
実際にローカットモデルを一足購入して足を入れたところ、ふかふかの感触に驚いた。爪先からヒール部分までフラットに柔らかい。アッパーの薄手で柔らかな布とバランスが整っている。まだ長時間屋外を歩いていないため結論は出せないが、現代人の生活に向けた最適な改良が施されたことは確かなようだ。
気になる木型はやはりやや細め。足幅が広い人が美しい形で履きたいなら、ハーフサイズかワンサイズのアップを考えてもいいだろう。
初回の販売モデルのラインナップは、キャンバス素材のハイとローの2型がメイン。色展開は黒、白、グリーン、ピンクの4色。ほかにアニマル柄のハイとロー、青とベージュのスエードのロー（3月発売予定）が用意されている。サイズ展開は22～28、29、30cmである。

---fadeinPager---

 

今年はコンバースにもうひとつ注目のトピックがある。オールスターと並ぶ人気のジャックパーセルが誕生から90周年を迎えたのだ。今回の新オールスター登場との相互作用でコンバース祭りになりそうな勢いがある。スポーツシューズも街履き用ではレトロなローファイモデルに人気が傾いてきたいま、コンバースこそがイットシューズに躍り出るかもしれない。