アーティスト・長場雄が日々の生活をうまくチューニングする秘訣とは?

  • 写真:齋藤誠一 
  • 編集・文:久保寺潤子
  • PR(キリンビバレッジ)
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長場 雄(ながば ゆう)●1976年、東京都生まれ。シンプルなラインのみで描かれた作品で知られる。国内外での作品発表やアートフェアへの参加など、アーティストとしての活動を行うほか、広告やアパレルブランドとのコラボレーションなどでも活躍している。

モノクロのシンプルな線画で人物の特徴を捉えた作品が人気のアーティスト、長場雄。彼は毎日の生活の中で自分の気持ちをこまめにリセットすることで、仕事のパフォーマンスが上がるという。日常をちょっとよくするために心がけている、長場流生活のヒントとは?

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生活における“余白”を大切に

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なにげない日常のワンシーンを切り取った長場の作品は、私たちの生活の一部に溶け込みながら彩りを与えてくれる。そんな長場が日常で心がけているのは平常心だ。

「生活における余白を大事にしています。たとえば家から仕事場へ向かうクルマでの移動時間は、朝のざわついた気持ちを整えるのに欠かせません。仕事場に着いたら植物に水をあげたり部屋を掃除したりして、気持ちを落ち着かせてから仕事に取り掛かります。お気に入りの音楽をかけたりお茶を飲んだり。その時の自分がなにを求めているかをキャッチしながら自分と対話するんです。音楽を聴きたい日もあれば、ポッドキャストで人の声を聴きたい日もある。すべてをルーティンにしないで、自分の状態に合わせてチューニングすることを心がけています」

仕事でいいパフォーマンスを出すためには心を落ち着け、俯瞰でモノを見る状態にすることが必要だと長場。「煮詰まった時や時間に余裕がなくなっている時は、深呼吸をするように意識しています。仕事が立て込んできたらちょっと立ち止まって深呼吸。すると物事を順序立てて考えることができ、だいたいのことは解決できる。長時間働いていると呼吸が浅くなっていることがあるので、気をつけるようにしてますね。急いで仕事をすると見落とすことが多いので、気持ちに余裕を持つためにも呼吸を整えることは大切です」

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下書きは鉛筆で。「コピー用紙の質感はちょっとざらつきがあって描きやすい」

そんな長場が描く作品は、余白を効果的に使った手描きの温かみにあふれている。「いまのスタイルに落ち着いたのは10年くらい前。それまではグラフィカルなものやキャラクターが立ったものなど、いろんな作風で描いていたんですが、自分のスタイルを確立したいと思って。好きなものと嫌いなものをジャッジしていったら線だけが残ってこのスタイルに落ち着きました。道具はペンとコクヨのA4コピー用紙。紙にインクが染み込んでいく感覚が好きです。デジタルだったら修正も簡単にできるんでしょうけど、自分のクセも個性になるので、あまり整え過ぎてしまうと普通の絵になってしまう」

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長場が使っているコクヨのA4コピー用紙。描きためた作品も保存しやすい。

人混みは苦手だという長場だが、道ゆく人を観察するのは大好きだという。「街を歩いたり、公園を散歩したり、クルマの中から人の流れを眺めるのが好きです。洋服も好きなので、今年は太めのパンツが流行っているなとか、靴のトレンドも気になりますね。よく行くのは表参道や銀座、駒沢公園あたりかな」

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心地よく過ごすことが、いいパフォーマンスを生む

仕事場でも外出先でも長場の日常に欠かせないのがメガネだ。「メガネはたくさん持っていて、絵を描く時の手元用、外出用にはサングラスの機能を備えているものなど、状況に合わせてカスタマイズしています。フレームは40年代や50年代のヴィンテージが好きで、気に入ったものを見つけては買い求めています。特にハマっているのはフランスの地方で手作りされたヴィンテージ。この時代のメガネはテンプルの部分に芯が入っていないからデザインも美しい。機能性とファッション性を兼ね備えているメガネは、毎日の生活を心地よくしてくれる存在として欠かせません」

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お気に入りのヴィンテージメガネ。ディテールに手づくりの温もりが感じられる。

2021年には京都のエースホテルに滞在した際に、長場が実際に目にしたものを描き、ホテル内のギャラリーで展示した。「滞在した時に観た映画だったり、ホテルにあったレコードジャケット、客室に置いた自分のリュックサック、近所の洋服屋さんに置いてあったポラロイドSX70などを描き留めたものです」。肩の力が抜けた日常のワンシーンが、長場の手にかかるとちょっと素敵に見えてくる。

 

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エースホテル滞在中に描いた作品。アメリカの文化に影響を受けたという長場の世界観が伝わってくる。

イメージイラストを手掛けている「生茶」(※)の仕事を発注された際は、「長場さんのイメージで好きに描いてください」とリクエストされたという。「こんなに好きにやっていいんだろうか? とびっくりしました。キーワードはリラックスとか心地よさですね。ポジティブなイメージもあります。『生茶』を飲むことで前向きになれるような。かといって元気はつらつ!とまではいかない。あくまでも日常のちょっといい、を目指しました。自分もいつもそんなことを心がけているので、素直に自分を出せば『生茶』のイメージに近づけるんじゃないかと」

 ※まる搾り生茶葉抽出物 加熱処理

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「生茶」のために書き下ろしたイラスト。ボトルを手に持ちながら歩いている自然な感じをイメージした。
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自然体のリラックスした状態を保つことを常に心がけている長場にとって、お茶はスイッチを切り替えてくれるものだそう。

日常のちょっといい、をより多くの方に感じてもらえるよう、長場と「生茶」がコラボレーションしたアート自販機イベントを東京と大阪で開催。このイベントでは無料で「生茶」がもらえる。素敵な自販機で心地よい瞬間を体験してみてはいかがだろう。

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長場のゆるやかなタッチで「生茶」の世界観をファッショナブルに表現した「アート自販機」。体験内容をSNSに投稿すると素敵なオリジナルステッカーがもらえるので、ぜひ参加してみては。

■「生茶アート自販機」イベント概要
開催日時・開催場所:
4月19日(土)~20日(日) 東京・三千里跡地(各日10時~18時)
4月26日(土)~27日(日) 大阪・ヨドバシ梅田1F南東入口前(各日10時~18時)
※想定配布数に達し次第終了
入場無料
内容:「アート自販機」を通じてキリン 生茶 555ml ペットボトル(自動販売機専用)をおひとり様1本限り無料で提供。※すべて冷えた状態でのお渡しとなります。

キリン「生茶」

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