チョコレート色の誘惑? いいえ、マリメッコの新作バッグです。北欧発、2025年の甘くない選択

  • 文:倉持佑次
Share:

北欧デザインの真髄とも言える「美しい日用品」の概念。その理想を体現し続けてきたマリメッコが、またひとつ新たな扉を開く。2025年プレスプリングコレクションで披露される「Wear all day bags」シリーズは、実用性という揺るぎない土台の上に、繊細な美意識を重ねた逸品である。

main.jpg
「Wear all day bags」シリーズから新しいコレクションが登場。

深く落ち着いたショコラブラウンをまとった新作コレクションは、マリメッコならではの大胆さを持ちながらも、これまでにない洗練された佇まいだ。シリーズを代表するPiirto Unikko(ピィイルト ウニッコ)のパターンをトーンオントーンで施すことで、まるで影絵のような繊細な表情が浮かび上がる。

「日常に寄り添うデザイン」というブランドの哲学は、このコレクションでより深い進化を遂げた。5つのバリエーションは、それぞれが異なる生活シーンに応える解答として提示される。大容量のバックパックは、都会のノマドワーカーたちの相棒として。バケットタイプのショルダーバッグは、休日の軽やかな外出に。そしてコンパクトなショルダーバッグは、タウンユースの理想形として、それぞれが確かな存在感を放つ。

さらに注目を集めるのは、同コレクションに加わったピスタチオカラーのショルダーバッグ。春の光に映えるこの色味こそ、マリメッコの新たな挑戦の象徴といえよう。ミニマルでありながら個性を放つそのデザインは、装いを選ばない普遍的な魅力を湛えている。

創業以来、マリメッコが追求してきたのは「時代に流されない機能的でわかりやすいデザイン」という至高の目標だ。それは、ただ美しいだけではない。見る者の心に静かな力を与え、日々の暮らしに確かな喜びをもたらす——そんな深い意図が根底に息づく。新作コレクションは、そんなマリメッコの理念を、現代の文脈で見事に具現化している。それは、ファッションとしての美しさを超えて、私たちの生活に寄り添う、もうひとつの「日常の芸術」なのかもしれない。

---fadeinPager---

sub1.jpeg
バックパック¥48,400

---fadeinPager---

sub2.jpeg
バックパック¥57,200

---fadeinPager---

sub3.jpeg
ショルダーバッグ¥39,600

---fadeinPager---

sub4.jpeg
ショルダーバッグ¥38,500

---fadeinPager---

sub5.jpeg
ショルダーバッグ¥40,700

---fadeinPager---

sub6.jpeg
ショルダーバッグ(ピスタチオ)¥35,200

マリメッコ

https://www.marimekko.jp/