クリエイター集団「ヒプノシス」の軌跡を紹介する映画から南琢也の個展まで【Penが選んだ今月のデザイン】

  • 文:猪飼尚司(デザインジャーナリスト)
Share:

1.英国のロック黄金期を支えた、クリエイター集団の軌跡

3.jpg

1968年にピンク・フロイドが発表したアルバム『神秘』を筆頭に、1970年代を席巻した数々のミュージシャンのジャケットを手掛けたデザイン集団「ヒプノシス」。それまでは単なるレコードのパッケージとして認識されていたものに高い芸術性を持たせ、ミュージシャンの世界観をより広く伝えた偉業の軌跡を紹介する長編ドキュメンタリー映画が完成した。本編にはピンク・フロイド、レッド・ツェッペリンも登場し、当時の様子を証言する。

『ヒプノシス レコードジャケットの美学』

監督/アントン・コービン
出演/オーブリー・パウエルほか
2023年 イギリス映画 1時間41分 2/7より恵比寿ガーデンシネマほかにて公開
※公開時期・劇場などが変更される可能性があります。

---fadeinPager---

2.ダムタイプや坂本龍一と協働する、南琢也の個展が京都で開催

4.jpg

広告や書籍などのグラフィックデザインはもとより、パフォーマンスの制作やサウンドデザインにも広く関わる南琢也。ダムタイプの1993年の作品『S/N』を皮切りに、彼らの歴代の作品をはじめ、池田亮司、坂本龍一、高谷史郎などと協働を重ねてきた。常にアーティストと深く対話を重ね、それぞれの意思をていねいに汲み取りながら、作品の裏側にある精神性をグラフィックに表していく南の作品を、本展では紐解き紹介する。

『南琢也 takuya minami w/』

開催期間:~4/2
会場:京都dddギャラリー
TEL:075-585-5370
開館時間:11時~19時(火~金)11時~18時(土、日、祝)
休館日:月曜日、祝日の翌日、2/18
www.dnpfcp.jp/gallery/ddd

※この記事はPen 2025年3月号より再編集した記事です。