「スポーツの王様」と呼ばれるサッカー。その普遍的な魅力に、ファッション界の革新者が挑んだ。ルイ・ヴィトンから登場した「LV フットプリント サッカー スニーカー」は、メゾンのメンズ クリエイティブ・ディレクターであるファレル・ウィリアムスによる野心的な一足だ。

グラウンドを駆け抜けるプレイヤーたちから着想を得たという本作。最も印象的なのは、サイドを大胆に彩るLVイニシャルだ。流線型のデザインは、ボールを追いかける選手の躍動感を彷彿とさせる。シュータンには「Lvers United」というウィットに富んだエンブレムを配置。まるで、ルイ・ヴィトンが実在のサッカーチームであるかのような遊び心が光る。

さらに目を引くのが、アウトソールのユニークなデザイン。一見するとクマの足跡のようなパターンだが、よく見るとメゾンのシグネチャーが散りばめられている。このさりげない仕掛けは、ラグジュアリーとストリートの境界を軽やかに飛び越えていく。

素材には上質なプレーンカーフレザーを採用。メゾンならではの確かな品質と洗練された職人技が、このスニーカーに特別な価値を与えている。カラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、グリーンの5色。保守的なモノトーンから、エネルギッシュな原色まで、まるでチームカラーを選ぶように楽しめる。

このスニーカーは、2025春夏メンズ・コレクションの顔として登場。「LVERS」というコンセプトのもと、ファレルは国境を超えたつながりを表現しようと試みる。サッカーという誰もが知るスポーツを題材に選んだのも、そんな思いが込められているのだろう。

ラグジュアリーブランドとスポーツの融合は、これまでも様々な形で試みられてきた。しかし、ファレルはそこに「団結」という新たな解釈を加える。スニーカーという日常的なアイテムを通じて、彼は何を語ろうとしているのか。その答えは、履く人それぞれの足跡とともに、これから刻まれていくに違いない。

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