BEIJING 北京/中国
個性的な歌詞と力強い歌声で世界を魅了する莫西子詩(モーシー)は、少数民族の彝(イ)族をルーツに持つアーティスト。彼の感性と斬新なカメラワークが出色のフォト詩集『自然の子ども』が、彝族の人々をよく捉えていると、話題を呼んでいる。
都市部のコンクリートジャングルから離れ、パンダの里で知られる成都市からさらに西南450キロの山あいで暮らす彝族の暮らしぶりは、ぶれずに生きる人間の温かさと生の原点を思い出させてくれる。そんな彼らの大らかさを感じさせる作品の数々は、ダイナミックでありながらどこか温かみを感じさせるモーシーの楽曲の原点ともいえるだろう。
※この記事はPen 2025年3月号より再編集した記事です。