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中国の動物園が、2匹のチャウチャウ犬を黒とオレンジに染め、トラのように見せていたことが発覚し、批判を浴びている。SNSでは「何回目?」「またやったの?」と怒りと呆れの声が相次いでいる。
問題となっているのは、中国・台州にある秦湖湾森林動物王国。この動物園では、鮮やかなオレンジ色に黒い縞模様を塗られたチャウチャウ犬が、木製の檻の中で走り回る様子が撮影され、動画が拡散された。
ByteDanceが運営する「Douyin」(中国版TikTok)に投稿された映像には、ペンキのような塗料がついたチャウチャウが檻の中からこちらを見つめる姿が映し出されていた。動物園側はすぐに「わざと染めた」ことを認め、「染料は専門的に塗られており、犬の健康には害がない」と説明。
それに対しSNSでは、「またか…いい加減にしてほしい」「動物をこんなふうに扱うなんてひどい」「これはもうギャグの領域…」「本物のトラを見たことがない子供は、これを信じてしまうんじゃ?」と、批判の声が殺到した。
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「またか…」過去にもパンダ犬で炎上
実は、中国の動物園が犬を他の動物のように着色したのは今回が初めてではない。2024年5月には、泰州動物園が2匹のチャウチャウを黒と白に染め、まるでパンダのように見せていたことが発覚。
当時、中国の国営メディアは「来園者を騙そうとしている」と非難。しかし、動物園側は「"パンダ犬"として表示しており、騙すつもりはなかった」と弁明していた。
また、2023年には、浙江省・杭州動物園のマレーグマが「着ぐるみを着た人間ではないか?」と疑われ、動物園側が「本物のクマです」と声明を出す事態に発展した。マレーグマが2本足で直立する映像が拡散され、「あまりにも人間っぽい」「シワが着ぐるみっぽい」との指摘が続出。これを受け、動物園側は「我々の施設は国営であり、ごまかしはしない」「夏の気温40℃でクマのスーツを着たら数分で倒れてしまう」と釈明した。
"なんちゃって動物"にうんざりする人々
「また犬を染めたのか」「本物の動物を見せてほしい」と、中国国内外のネットユーザーの間では呆れる声が広がっている。動物園側の「演出」なのか、それとも客寄せのための"苦肉の策"なのか。いずれにせよ、「なんちゃって動物」に対する世間の目は、ますます厳しくなっているようだ。
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