人気絶頂のサロモンのシューズ、今年狙う新作&新色はこれだ!【着る/知る Vol.191】

  • 写真・文:一史
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人物着用のシューズは、2月発売予定の新色サロモン「XT-4 OG」

世界のモードを扱うセレクトショップに行くと、どの店でもサロモンのシューズを誇らしげに並べている光景を目にする。エッジーな服装の足元を飾る決め手として認知されているようだ。
冬山のスキーをルーツに持つフランスのサロモンのシューズは、グラフィカルな色使いで独自のスタイルを築いた。形がスマートで、つま先までシュッとしたモデルが多いのも特徴だ。都会的で洗練された表情を持つ、ワンアンドオンリーの存在である。
今回のファッション連載「着る/知る」は、今年春に登場する新作をいち早くピックアップ。ブランドの25年イチ推しの型、スタッフがガチでほしい一足などの多角的な目線でお届けしよう。なおサロモン自体の詳細な解説は、アーカイブ記事『サロモンのシューズ大特集!定番、人気の理由、店、愛用私物まで』にて。

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サロモンのイチ推し新型

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24年12月にアーリーローンチされた「XT-WHISPER」。25年春より順次幅広く色展開されていく。この配色は2月発売予定。¥23,100
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サロモンの多くのシューズに共通する、素早くフィット感を調整するクイックレースを搭載。長く伸びたシューレースはタン上部のポケットに収納可能。写真のように伸ばして履く人もいるが、引っ掛かる心配があるので収納するほうが安全だ。

うねるような曲線と中間色を組み合わせた新型の「XT-WHISPER」。街履きカテゴリーである「スポーツスタイル」から登場した、サロモンが25年にイチ推しする型である。2,000年に発売されたトレイルランシューズをアップデートしたもの。当時は女性用として企画されたこともあり優しいニュアンスだ。
足入れすると実に軽く、足が自然と前に踏み出していくのを感じる。デザインはモードでも機能が優れている点がサロモン人気を支えていることがよくわかる一足だ。
カラーバリエーションが豊富で、オール黒、オール白もある。ここに選んだのは春らしく淡いトーンのマルチカラー。自分好みの色を見つけて楽しもう。

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着る/知るセレクトの特別ライン

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XTシリーズの1型である「XT PU.RE ADVANCED」。サイドの樹脂パーツがアッパーをホールドする。24年に初登場した新型の新色だ。3月発売予定。¥38,500
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目立つロゴがなく服装との合わせやすさにも優れる。ソールが分厚くボリューミーでバギーパンツとも相性抜群。

当ファッション連載が選んだ今春の一足がこの「XT PU.RE ADVANCED」。アドヴァンスドとは、取り扱いがファッションの店などに限られる特別感のあるラインのこと。流通数が少ないから、他人と被りたくない人はアドヴァンスドを狙うのもひとつの手だ。
このモデルを選んだ大きなポイントは絶妙な色使い。アウトドアと都会をシームレスにつなぐクールなバランスである。ミント系グリーンとブラウンという、今年のファッショントレンドカラーが息づく点もいい。服とのコーデが自然にハマる。
アッパーの形が革靴のようにスマートで大人によく似合う。内部は土踏まずが盛り上がり、安定感に優れる。長時間の歩行でも足疲れが少ないことを期待させてくれる。

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PR担当者の私的ベストバイ 

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オン・トーキョーショールームのインターンスタッフのシュウヘイさんが着用するサロモンは、同会社の新川陸斗さんが選んだ「XT-4 OG」。シューズ ¥30,800、オールインワン ¥143,000/ビブリオテーク(オン・トーキョーショールーム TEL:03-6427-1640)
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フランス発信のサロモンならではの美しいグラデーション配色。XT-4 OGの形はXT-6と比べるとやや丸みがある。

オン・トーキョーショールームは、国内外のブランドのセールスとPRを軸に運営している会社。モードファッションに強い実力派だ。サロモンも重要なクライアントのひとつ。この会社で日々膨大な数のサロモンに囲まれているPRスタッフのひとりが新川陸斗さん。内情をよく知る彼に、いま本気でほしい私的な一足を挙げてもらった。答えは掲載の「XT-4 OG」。彼のセレクト理由は以下の通り。
「まずは色ですね。今春の全体ラインナップのなかでもこの色が自分に刺さります。XT-4 OGという、人気のXTシリーズのなかでもややマイナーな個性がある点も決め手のひとつ。市場で一番売れてるXTは6です。4を『6より前のモデルか』と思う方もいらっしゃるようですが、街履きの快適さで6を上回る点もありお薦めです」
柔らかくクッション性の高い厚手アッパーが、ソファーのように柔らかく足を包む。爪先周りのゆとりもしっかりある。見た目での6との明確な違いは、アッパー横のロゴマークの大きさだろうか。4のほうが大きく大胆だ。
サロモンは配色で別モデルかのごとく印象が変わる。新川さんのように好きな色を選び、履いて感触を確かめるのがベストな購入方法かもしれない。

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基本をおさえる、大ベストセラー2型

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日本の男性にもっとも履かれている2型。多くの人にフィットするスタンダードだ。左:「XT-6」¥28,600、右:「XA PRO 3D」¥19,800。

市場の売れ筋&ベストセラーはこの2型。 左は「XT-6」で右は「XA PRO 3D」。この2型が頭一つ抜けて売れているそうだ。ともにトレイルランシューズがベースになっており、歩き心地が快適。色は男性にはベーシックな黒の人気が高い。凝った色使いを望まない人、または「最初はオーセンティックから」と考えるサロモン未体験の人は、これらの黒や白から試すのもありだ。

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足型は左のXT-6がやや細身で、比べると右のXA PRO 3Dがゆとりあり。ただしサイズ選びで印象が変わるため、自身に最適な一足を探すなら店頭で履いてみるのがベター。

XT-6は革靴のようにシャープで都会的。仕事履きも意識する大人の足元にふさわしい。XA PRO 3Dは粗いメッシュで通気性がよく、ゴロッとボリューミーだ。流行が続くゆったりファッションと相性がいい。両者は価格帯が異なるため買いやすさにも差がある。ただし価格=優劣でないことは覚えておきたい。
両者を手に入れて冬と夏で履きわけるのもよさそうだ。オールウェザー対応の防水性が高いゴアテックス搭載の型も用意がある。

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移転して面積拡大の渋谷店

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約3ヶ月前に誕生した渋谷の新しい直営店。渋谷と原宿をつなぐ明治通り沿いにあり、商業施設のミヤシタパークすぐ近く。写真提供:アメアスポーツ。

最後に紹介するのは、24年11月に旧店舗の横に移転オープンした「サロモンストア 東京 渋谷」。ガラス張りで外から店内を一望できるクールな空間に生まれ変わった。売り場面積は約2倍まで拡大している。明るく白く広々とした空間で、じっくりとお気に入りの一足を探せる。
ファッションシーン向けのカテゴリーに加えて、アスリートが好む最新の高性能カテゴリーも充実しているのがこの店の特徴。冬山スポーツという土台をベースに、どのシューズにも機能をちりばめるサロモンの姿勢を感じ取れる店だ。

SALOMON STORE TOKYO SHIBUYA

東京都渋谷区神宮前6-16-13 Naias神宮前ビル1、2F
営業:11時〜20時
不定休
TEL:03-6712-5720
https://salomon.jp

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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