かつての軍の武器倉庫が、映画やアートのカルチャー拠点に!

  • 写真&文:長屋美保
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MEXICO CITY メキシコシティ/メキシコ

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森の中の屋外シアターは、誰でも無料で映画を鑑賞できる。この日は子ども向けの短編映画を上映していた。既に市民の憩いの場になっている。

メキシコシティ西部のチャプルテペックの森は、800ヘクタール以上の巨大な都市公園。2018年より政府が文化と自然をテーマにしたプロジェクトを立ち上げ、大改造が進んでいる。その一環として、かつて軍が武器の組み立てや保管を行っていた場所に、アート系映画のシネコンや国立フィルムセンターを運営するシネテカ・ナシオナルが、市内3番目の施設を2024年9月にオープンした。鬼才建築家のマウリシオ・ロチャが担った同施設は、8つのスクリーンと屋外シアターを持つ。映画鑑賞料は一般70ペソ。25歳以下、学生、シニアは50ペソ。敷地内には映画やアートの学校も建設中で、世界一の文化的な森を目指すプロジェクトの核となりそうだ。

www.cinetecanacional.net

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もともと武器倉庫だった場所をリデザインした館内には、映画関連の展示を行うギャラリーがある。今後は資料館、書店、カフェやレストランも入る予定だ。 photo: CONACULTA

※この記事はPen 2025年2月号より再編集した記事です。