境界と空間を操作する建具とは? 近現代の建築39作品から考察【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】『建具の手がかり 境界を操作する39の手法』

  • 文:印南敦史(作家/書評家)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『建具の手がかり 境界を操作する39の手法』

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藤田雄介 著 学芸出版社 ¥3,080

設計という作業において、空間のつながりを保ちつつ個別の居場所をつくることが大切。それを実現するために重要なのが、「閉じた状態でも仕切りながらつなげること」ができる建具――。建築家であり、建具専門メーカーを運営している著者は主張する。そうした考え方に基づく活動の中から生まれた本書は、建具を軸に置き、テキスト・写真・図面を通じてさまざまな実例を紹介。戦前期以降から現代に至るまでに生まれた、“建具や境界について特筆すべき設計がなされた建築”39作品を紐解いていく。

※この記事はPen 2025年2月号より再編集した記事です。