機内ビジネスクラスに“ハヤブサ”を持ち込んだ男性が話題に…乗客は困惑するも中東では「普通のこと」

  • 文:大村朱里
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Shutterstock-ALI ELSAYED ※写真はイメージです

搭乗した飛行機の隣の席にハヤブサがいるなんて、誰が想像できるだろう?あるアメリカ人男性は、カタール発のフライトでそんな非日常的な光景に遭遇した。ケージもなく、飼い主の腕に堂々ととまるハヤブサ。その写真をSNSに投稿すると、驚きの声が世界中に広がった。

2024年12月29日、カタールのドーハからモロッコのカサブランカに搭乗していたアメリカ在住のライアンさんは珍しい乗客を見つけた。ケージなどにも入れられていないハヤブサだ。動画には、機内で鳥たちが飼い主の手袋をはめた腕の上で休んでいる様子が映っている。ライアンさんは鳥たちがドーハで乗り込んだとは知らず、8時間の旅の間ずっと機内にいたことにショックを受けたそうだ。

「降りる際に立ち上がったとき、自分が夢を見ているのではないかと思いました。フライト中の動物が厳しく制限されているアメリカから来た私には、全くの非現実的な出来事でした」

その一方で、ハヤブサたちは驚くほど静かで、匂いや音もなく、飼い主たちも落ち着いた様子を見せていたという。「彼らを間近で見ることは非常に魅力的でした」と振り返る。

中東では“日常”の光景?

ライアンさんはこの光景をSNSに投稿。するとこのハヤブサの写真は瞬く間に拡散され、アメリカ、ヨーロッパ在住のユーザーから多くの驚きの声が寄せられた。「機内に猛禽類なんて信じられない」「どうやって許可を取ったんだ?」というコメントが殺到する一方、中東出身の人々からは「普通のことだよ」との反応が。

「この地域では、鷹狩りや競技会のためにハヤブサを飛行機で移動させるのが一般的だと教えてもらった」とライアンさん。「特にビジネスクラスやファーストクラスでハヤブサを連れて行くことがよくあるらしい」と続けた。

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2017年、機内にハヤブサ80匹の過去も...

CN Travelerによると、中東では、飛行機にハヤブサを乗せることは珍しいことではなく、特に「鷹狩り」が文化・歴史的に重要な意味を持つ国々では一般的な習慣であるという。 鷹狩りとは、ワシ、タカ、ハヤブサなどの猛禽類を使って狩りをするスポーツ。アラビア半島では数千年前から盛んに行われており、現在でも鷹狩りは人気のあるスポーツであり、威信の象徴であるそうだ。

2017年には、あるサウジアラビアの王子がペットのハヤブサ80羽のために飛行機の座席を購入し、飛行機の機内に搭乗している乗客数人とともに、一面に大量のハヤブサが搭乗している不思議な様子が映し出されていた。一羽ずつ頭巾を被るハヤブサは、エコノミー席の座席に掴まり、快適な空の旅を楽しんでいる画像がSNSで拡散されると、「珍光景すぎる」と話題になっていた。

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【動画】ハヤブサと一緒に、飛行機に登場する乗客たち。

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【動画】シュールすぎる! 飛行機の搭乗するハヤブサ80羽。