ビームスジャパンの鈴木修司です。新年明けまして、おめでとうございます。今年も日本各地の旅先を紹介して参りますので、どうぞよろしくお願い致します。そして、2025年最初の旅の舞台は、福島県の“飯坂温泉”。せっかちな性格からか、旅先にあまり温泉地を選ぶことがないのですが、こちらの温泉は県庁所在地である福島市街から程近く、六年ほど続いている福島県の仕事のついでに何度も訪れています。
1. 都内から2時間を切る(?)アクセスの良さ
新幹線の駅(福島駅)から数分歩けば、なんとも風情のある“福島交通 飯坂電車”の“福島駅”に到着し、そこから20分ちょっと電車に揺られれば、早くも目的地である“飯坂温泉駅”に着きます。そもそも、東京から最も近い東北の福島県は、新幹線で東京駅から福島駅まで所要1時間半(やまびこ乗車で)と気軽に来れる場所です。したがって、うまく乗り継げば、これから紹介させて頂く魅力的な温泉地まで2時間切って来れてしまうのです。
ちなみに、東北の入り口なだけについつい通り過ぎる福島県には、“飯坂温泉”以外にも、こけしで有名な“土湯”や“中ノ沢温泉”、古い歴史を持つ会津若松の“東山温泉”、日本のハワイとして有名な“いわき湯本温泉”、そして“高湯”に“芦ノ牧温泉”に“磐梯熱海温泉”と挙げるとキリがない程に名湯揃いです。
2. 湯温高めで個性豊かな「共同浴場」
話を飯坂温泉に戻しますが、こちらの温泉地は基本的には“飯坂温泉駅”を中心に徒歩で廻れます。ということは、東京から電車を乗り継ぎ、車なしで便利に訪れることが出来るのです。駅自体が橋のたもとに位置しているので、駅に到着するやいなや、川沿いに拡がる温泉や旅館が目に入り、急速に旅情が盛り上がります。そんな場所ですが、個性的な8つの共同浴場があり、歴史もかなり古く、意外に知られていない本格的な温泉地です。しかも、どこも湯温が高めで、温泉好きには堪らないと思います。
どこの浴場も地元の方が愛用されているので、ローカルな空気を存分に感じられるでしょうし、観光客向けにも整備されている場所もあるので、マニアのみならず気軽に名湯を楽しめると思います。ですが、あくまでも共同浴場ですので、しっかりと入浴マナーを順守することをお願いしたいです。
3. 魅力的な佇まいの「鯖湖湯」
そんな中で私のオススメな浴場は、外からのお客様への対応力と地元感のバランスで考えると、まずは“鯖湖湯(さばこゆ)”でしょうか。浴場の佇まいが素晴らしいこと、洗い場など無く真ん中にお風呂があるだけなので初心者には若干ハードルが高いですが、だからこそ雰囲気がとても良いです。湯温もしっかり高めですし、なにより泉質が良いです。飯坂温泉を訪れる際には、マストで入浴頂ければと思います。
4, 川沿いに立つ名湯「波来湯」
その次のオススメは、駅のすぐ近くの川沿いにそびえ立つ“波来湯(はこゆ)”です。こちらは普通の銭湯感覚で入れ、しっかりと観光客対応が出来ています。とはいえ、泉質はとても良く、ロケーションも抜群です。
先日訪れた際は、仕事の合間で“湯あたり”注意だったので、見て廻っただけですが、“八幡温泉”や“導専の湯”など他の共同浴場も、どこも雰囲気が良いです。入った気分になるだけでも十分な見た目ですね。
5.お茶請けにぴったりの「巻煎餅」
それと、温泉といえばのお土産です。写真で紹介できないのが残念すが、なんと言っても“ラジウム玉子”がオススメです。いわゆる温泉卵ですが、されど温泉卵、味わいがとんでもなく良いもので、ご飯のお供にも、酒の肴にも良いです。呑兵衛の私は、福島の銘酒に合わせて、必ずと言ってよいほどお土産に買って帰ります(福島駅近くのアンテナショップでも購入出来ます)。もう一つのオススメの“巻煎餅”ですが、昔懐かしの飴に巻いた硬めのお煎餅で、滋味深い美味さです。こちらは、お茶請けにどうぞ。
おまけ 福島に来たら逃したくない「円盤餃子」
そんなこんなで温泉を満喫して、またローカル線の飯坂電車で市内に戻った後のお楽しみは、福島の名物である“円盤餃子”です。まだまだ火照る身体に冷えたビールと合わせれば、至福の時間です。実は、飯坂温泉にも円盤餃子の名店があったのですが、残念ながらの定休日で、泣く泣く我慢して市内まで戻った次第でした。
BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター鈴木修司が日本の魅力を紹介!
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BEAMS JAPAN クリエイティブディレクター
1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。
1976年、三重県松阪市生まれ、ビームスと同い年です。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトに関わる仕事をしています。肩書きは“BEAMS JAPAN”のクリエイティブディレクター、日本に関係することあれば比較的なんでも来いのスタンスです。大学などで講師を務めることも。『銘品のススメ』著者、『都道府県おでかけ図鑑』監修。