世界で2つだけ!「グッチ ジャルディーノ」が日本上陸、 グッチの世界観と革新的なミクソロジーが融合

  • 文:西田嘉孝
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目印は壁面の店名のみ。バーを思わせる看板などは特になく、その存在を知らなければ辿り着けない隠れ家然とした外観だ。 Photo:Courtesy of GUCCI(以下同)

世界のラグジュアリーファッションを牽引するブランド、グッチの世界観と、バーカルチャーの最前線が融合した「グッチ ジャルディーノ」が大阪・梅田に誕生。感度の高いファッショニスタや酒好きたちで賑わうバーを訪ねた。

グッチの世界観とともに、独創的なカクテルを 

「グッチ ジャルディーノ」は、大阪・梅田のランドマークであるハービスPLAZA ENTの2階にオープン。1階には、総床面積780平方メートルの空間にメンズ&ウィメンズの最新ウェア コレクションからラゲージ、バッグ、シューズ、アクセサリー、ジュエリー、ウォッチまで多彩なアイテムを取り揃える「グッチ大阪」があり、店内からも立ち寄れる。

ファサードから、グッチのシグネチャーカラー“ロッソ アンコーラ(深いレッド)”の壁面に囲まれた、ほの暗い通路と階段を通って2階のバーへ。その存在を知る者だけがたどり着ける演出が、大人の優越感を満たしてくれる。

レセプションを抜けてバーエリアに入ると、8席のカウンター席とラグジュアリーなテーブル席からなる広々とした空間が広がる。テーブル席には、今年の特別展「DESIGN ANCORA」で復刻されたTacchin ×GUCCI “Le Mura”のソファも。イタリアと日本のエレガンスやコンテンポラリーな感性が融合した非日常感の溢れるこちらのバーで、堪能できるのが革新的にして特別なバー体験だ。

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グッチのシグネチャーカラー“ロッソ アンコーラ”を基調とした店内。

グッチのバーとしては、ブランド創設100周年の2022年に創業地のフィレンツェでオープンした「Gucci Giardino」があり、大阪でオープンした「グッチ ジャルディーノ」は世界で2つめとなる。とはいえ両者の趣は少し異なり、「グッチ ジャルディーノ」がアフターヌーンティも人気を博す、オールデイ カフェ&カクテルバーであるのに対して、「グッチジャルディーノ」はナイトライフを楽しむバーという形態に特化する。

メニューリストに並ぶ独創的なカクテルの数々を監修するのは、バーマネージャーのセバスチャン・ヴィゲラ。ニューヨーク、マイアミ、ローマ、リヨン、ハリスコなど世界各地を旅しながらミクソロジーとワインの研究を重ね、日本で腕を磨いてきた経験豊かなミクソロジストだ。

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才気溢れるミクソロジストが誘う、新しいカクテルの世界 

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左:ピスコやリモンチェッロの果実感と卵白のまろやかさ、和を感じさせる柚子のエッセンスが渾然一体となった味わい。「セバから見たアマルフィ」¥3000 右:フローラルでスイート、クリーミーな味わいが後を引く「大阪アモーレ」¥3000 イタリアの文化や日本の食材への愛から生まれたカクテルだ。

鮮やかな紫色の「ネグローニの追憶(メモワール ディ ネグローニ)」など、フィレンツェのシグネチャーカクテルもオーダーできるが、やはりおすすめはこちらでしか飲めないカクテル。例えば「セバから見たアマルフィ」は、チリを代表するカクテルのピスコサワーをチリからイタリア、そして日本を巡る旅へ誘うカクテルとして再解釈したもの。アンデス山脈産のマスカットを100%使用した、ピスコとイタリアのアマルフィ海岸のリモンチェッロに、オリジナルの柚子エッセンスや卵白を加えて仕上げられた一杯には、チリとイタリアにルーツを持ちながら、日本へと巡ってきたセバスチャンのストーリーが込められている。

さらには、京都の老舗の日本酒「月の桂」をベースに、北海道産の生クリームや、アルコールを抜いたオリジナルの桜麦焼酎、金木犀の蒸留水などを使った「大阪アモーレ」や、ウイスキー好きなら「響ジャパニーズハーモニー」を使った「生きがいニート」もお薦め。宇治抹茶のほか、数々のオリジナルリキュールやエッセンスを使い、セバスチャンが感じた奈良の自然の恵みや宇治抹茶の静謐さを表現した一杯は、氷の入ったロックグラスとともにストレート(ニート)で提供される。

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左:人気のジャパニーズウイスキーにさらなるハーモニーをプラスし、至極のカクテルへと昇華させた「生きがいニート」¥3000。ストレートとオンザロックを好みで楽しめるのも嬉しい。 右:バーマネージャーを務めるセバスチャン・ヴィゲラ。日本には10年以上滞在し、日本語を流暢に操る。ミクソロジストとしての技量はもちろん、チャーミングな人柄や日本文化を深く理解したホスピタリティも魅力だ。

「『生きがいニート』は日本でよく使われる『生きがい』という概念を昇華させたもの。英語で「Neat」は蒸留酒をストレートで飲むことを指すと同時に、「きちんとした」「整っている」という意味も持っています。日本で『ニート』というと、よく言えば自由きままな様子を連想させます。そんな言葉の使われ方の違いやコントラストが面白くて、このように名付けました。ストレートでもロックでも、飲むスタイルも自由自在に、ぜひソファに座ってゆったりと楽しんでいただきたいカクテルです」

日本の文化をこよなく愛し、日本語を流暢に操るセバスチャンが誘ってくれる革新的なカクテルの世界。その奥深さをより堪能したい人には、さらに貴重なミクソロジー体験も用意されている。

完全予約制のラボラトリーメニューのコースで楽しめるのは、遠心分離機やエバポレーターといった機器を使った、魔法のようなカクテルと独創的なフード類とのペアリング。日本各地の果物やハーブ類、海藻などから抽出されたオリジナルのエッセンスや、ひねりを効かせたオリジナルのジンやウイスキー、日本酒などを使った見た目も味わいもサプライズだらけのカクテルを、セバスチャンが目の前で仕上げてくれる。

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ラボラトリーメニューのコースは完全予約制で、¥18000(サービス料込)。最大4名まで予約可能。

バーでは至高のカクテルのほか、数々の受賞歴も誇る「グッチ オステリア ダ マッシモ ボットゥーラ」の人気メニュー「エミリアバーガー」はもちろん、日本とイタリアの食文化を融合させたフードメニューも豊富に揃う。人気のジャパニーズウイスキーをはじめ、貴重なウイスキーなどのボトルキープもできるうえ、個室も完備されているので、親密な仲間たちとプライベートでゆったりと楽しむことも可能だ。

世界のラグジュアリーファッションを牽引するブランドが仕掛ける、五感で楽しむ新しいバー体験。まさにアートのようなカクテルを、グッチの世界観とともに堪能したい。

グッチ ジャルディーノ

大阪府大阪市北区梅田2-2-22 ハービスPLAZA ENT
TEL:06-6343-0080
営業時間:17時〜24時(L.O.23時)
定休日:施設に準ずる
www.gucciosteria.com/ja/osaka-garden