イギリスの名門オーディオブランドの最高傑作!Bowers & Wilkinsが生み出した、音質、デザイン、機能で魅了する完全ワイヤレスイヤホン

  • 文:林信行
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Bowers & Wilkins社のハイエンドクラスイヤホンであるPi8。写真のカラーはジェイド・グリーン。

かつてオーディオブランドと言えば主役は数十年の歴史を誇るヨーロッパのブランドたちだった。しかし、時代がCDから音楽配信へと移行し、イヤホンもワイヤレスが主流になってくると、いつの間にか安さや便利さを売りにしたシリコンバレーや中国の新興企業の製品ばかりが目立つようになった。だが、老舗のヨーロピアンブランドも指をくわえてみてきたわけではない。

1966年創業の英国の名門オーディオメーカー、Bowers & Wilkins社も、品質重視の姿勢でじっくりと洗練を重ねてデジタル音楽向け製品を開発し少しずつ実績を積み重ねてきた。この夏、満を持して発表された3世代目となる完全ワイヤレスイヤホン「Pi8」と「Pi6」は同社が最も大事にしている音質だけでなく、製品の外観デザインそして機能の面でも他社製品と比べて一歩秀でたプレミアムクラスを実現。名門の反撃を感じさせる仕上がりとなっている。

その注目製品の魅力を深掘りしていこう。

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58年間の歴史の中で、常に目指しているのはTrue Sound

Bowers & Wilkinsはオーディオ専門のメーカーでありながらワイヤレスヘッドフォン市場への参入はやや遅かった。最初の製品を出してからまだ十数年近くしか経っておらず、左右のイヤピースが独立した完全ワイヤレス型イヤホンは2021年になってようやく最初の製品を出したという後発中の後発だ。

だが、これには理由がある。新興企業であれば製品としての品質をデシベルやビットといったスペックの数値だけで語れるが、60年近い歴史ある老舗となるとブランドの看板に恥じない品質かという自社への責任を伴った基準がかぶさってくる。

Bowers & Wilkinsが、この品質の基準としているのが「True Sound」。この基準をよりよく理解するために、同社の原点まで遡ってみよう。

Bowers & Wilkinsは第二次世界大戦後、ロンドンの南70kmほどにある海沿いの街、ウエスト・サセックス県Worthing(ワーシング)で、John Bowers(ジョン・バウワース)とRoy Wilkins(ロイ・ウィルキンズ)という2人の創業者がラジオショップを始めたことが出発点となっている。その後、1966年、クラシック音楽愛好家のジョン・バウワースが店のバックヤードで自分が求めていたクラシック音楽のライブ感や息遣いまで伝わってくるようなスピーカーの開発に取り組み始める。販売事業からも離れてスピーカー開発に取り組んだのが、今のBowers & Wilkinsにつながっているという。

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Bowers & Wilkinsの創業店舗。
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創業者のジョン・バウワース。

この時、Bowers & Wilkinsが掲げたのが「最高のスピーカーとは、最も多くのものを与えるものではなく、失うものが最も少ないものである」という理想だ。

スピーカーやオーディオ機器のメーカーによっては、再生する音に独自の味付けを加えているところも少なくない。これに対して、Bowers & Wilkinsが目指すのは無色透明になること。まるでスピーカーの存在が消えて、その場で生の演奏が行われているような感覚で音楽を再現する方向性だ。

この理想に込められた思いはその後「True Sound」という標語に集約されていく。それ以来の58年間、Bowers & Wilkinsは常にこの「True Sound」を追求し続けている。

その姿勢と、結果としての品質が認められ、1988年にはビートルズのアルバム名にもなった世界一有名な音楽収録スタジオである英国のアビーロード・スタジオでモニタースピーカーとして採用された。つまり、世界トップレベルの音のプロフェッショナルが録音を最も忠実に再現してくれるスピーカーとして認め、日々、音楽制作に活用しているということだ。

そんなBowers & Wilkinsの看板を掲げるからには、例え耳の中に収まる小さなイヤホンであっても、「True Sound」の実現は必須であった。そのため、Bowers & Wilkinsが提供するのは、価格以上の信頼された品質。一般的にはハイエンドクラスと呼ばれる製品だけを提供する形となっている。

今回紹介する「Pi8」と「Pi6」もドライバーに使われている素材や機能の違いなどから「Pi8」が72,600円(税込※編集部調べ)、Pi6が45,100円(税込※編集部調べ)といった製品価格の差はあるが、どちらも分類としてはハイエンドクラスとなっている。

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何よりも音を大事にしたデザイン 

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左から、Pi6のフォレスト・グリーンとPi8のジェイド・グリーン

2024年秋に発売された「Pi8」と「Pi6」はBowers & Wilkinsにとっては3世代目となる完全ワイヤレスイヤホン製品だ。

Bowers & Wilkinsマーケティングコミュニケーション日本地域担当の舘久美子氏は、両製品は3つの価値を提供する製品だと語っている。

「1つはデザイン、もう1つはスペックが十分と言った点を含むユーザビリティー、そして卓越したサウンドです」

では、まず機械的にも、音響工学的にも全面的に改良されたと言う全く新しいインダストリアル・デザインに目を向けてみよう。

まずは、音響を第1に考えて導き出されたイヤホンの形状。片耳重量は6.9グラムとなっているが、それほど負担は感じない。

このしっかりとした本体のデザインは「何よりも第一に良いサウンドを目指すこと」から生まれたと舘氏は言う。

「同時にしっかりと所有欲を満たす外観も目指しました。その上でフィット感と快適性、そして遮音性を追求することも必要でした。最後の3つは突き詰めると、一番目の音質の部分にも関わってきます」

相反する部分も多い、これらの条件を、ある特定の1人ではなく、老若男女や人種の壁を超えて満たすことは大きなチャレンジだっただろう。

Bowers & Wilkinsでは、まず大勢の外耳の形をリサーチした。耳の大きさには性別も人種も関係ないことを発見。「快適さにとって最も重要な要素の一つは、ノズルと言われる部分の直径」という結論に達し、その上で数十種類の異なるプロトタイプを作ってようやく現在の形にたどり着いたという。

「その上でPi6ではラグジュアリーを目指しながらもカジュアルさを感じさせる仕上がりに、一方のPi8ではメタリック・ベゼルのラインやグラスタッチ・サーフェスを追加してより高級な仕上がりを目指しました」

同価格帯のほとんどのイヤホンが白か黒、あるいはそれら2色のカラーバリエーションしか用意していない中、両製品でそれぞれ4色ずつのカラーバリエーションを用意した点でも他社との差別化に成功したのだ。

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Pi6のカラーバリエーションは、左からストーム・グレー、クラウド・グレー、グレイシャー・ブルー、フォレスト・グリーン。
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Pi8のカラーバリエーションは、左からジェイド・グリーン、ミッドナイト・ブルー、アンスラサイト・ブラック、ダブ・ホワイト。

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あらゆる形で音楽を楽しむための惜しみない機能

続いて音質と機能についても見てみよう。

最も「存在を感じさせない」ことが大事というBowers & Wilkinsの「True Sound」は評価が難しい。製品の音質を決定づけるドライバーには「Pi8」がカーボンコーン、「Pi6」がバイオセルロースが採用されていて、既にでているプレミアム・オーバーイヤーヘッドフォン(「Px8」と「Px7 S2e」)の構成に揃えた形になっている。高音域も得意でより解像感が感じられるのはカーボンコーンのPi8だが、バイオセルロースのPi6でも解像感は十分に高い。その上で音全体としてもまとまりがあり、より強いグルーブ感を感じさせ、ボーカルの声の質感も伝わってくる。

ソフトウェア技術部分で言えば両モデルとも高音質なaptX Adaptive(96kHz/24bit)と言うコーデック技術に対応し、ハイレゾ音源の高音質再生に対応。「Pi8」に関しては音質を一切損なわないコーデックの「aptX Lossless」にも対応。より高音質での再生に対応できるようにDAC、DSP、アンプをディスクリート構成、通常はこれらの処理は一つのチップで行われるが、それぞれが独立したチップとなっている贅沢な構成で用意されている。

これをワイヤレス通信の安定性と接続性で定評のあるクアルコム社製チップセットを用いてBluetooth 5.4で転送。2台のデバイスを同時に接続してシームレスに切り替えられるマルチポイント接続も可能になるなど利便性も向上している。

利便性で言えば、秀でているのがなんと言っても優れているのが「Pi8」で提供しているリトランスミッションと呼ばれる機能だろう。

イヤホン端子のない完全ワイヤレスイヤホンの時代になって困るのが飛行機の機内エンターテイメントシステムで、映画が見たくなってもケーブルで接続することができないので機内で貸し出されるイヤホンを使わなければならない。しかし、座席のイヤホンジャックとPi8のケースを付属のケーブルで接続すると、ケースが仲介役となってPi8で機内エンターテイメントシステムの音を楽しめるのだ。

もちろん、こうした機能に加えて、最近の完全ワイヤレスイヤホンでは常識となったアクティブノイズキャンセリングなどの機能も標準で用意している。

現代的なワイヤレスイヤホンとしての機能的条件をすべて満たしつつ、その上でTrue Soundの音質を提供し、しかも、所有欲すらも刺激する魅力的外観を備えた「Pi8」と「Pi6」。

両製品を紹介したリリースでは「疑いなく、Bowers & Wilkins史上最も高音質で、快適で、機能が充実したイヤホン」と謳っているが、その能力を実感するためにも、ぜひ店頭で手に取って確認してみて欲しい。

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Pi6の快適なフィット感とデザイン性は、あなたの日常の中に溶け込む。写真は、フォレスト・グリーン。
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Pi8は、これまでのイヤホンを凌駕する性能に加えて、その高級感が他と一線を画す。写真はミッドナイト・ブルー。

 

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